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重たいまぶたをゆっくり上げると、真っ白な天井が目に入った。
何もかも理解するのには時間がかからなくて、少し怖かった。
でもそれ以上に、そばで俯いている誰か、が気になった。
『……阿部ちゃん、?』
少し掠れた声で俺の名前を呼んだのは、ふっかだった。
表情は読み取れなかったが、声色だけで読み取れることもあった。
自分自身のことによって、彼を悲しませてしまっている、ということ。
『…本当に、よかったっ、』
ほんのり温かい、ふっかの手。
少しひんやりとした自分の手が、温まった気がした。
自分の手にある緑色のノートは、自分で調べて書いた文字が並ぶ。
信じがたいことから、逃れることのできない現実まで。
今までで一番、悲しくて難しいノートになりそうな気がした。
これが、現実、か。
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作者名:はるけいとつ | 作成日時:2023年7月5日 18時