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大会までは、約1ヶ月。
毎日練習しながら、どこか上手くいかず。
上手くいかないことに苛立ち、ストレスがかかる日々。
『…はぁっ、こんなんじゃ、入らなければよかったかも。』
部活終わりに片付けながら、そう呟いた。
もう、同級生しかいない体育館。
一緒に帰る相手もいないし、片付けを押し付けられることも。
もう辺りが暗くなった頃、体育館の鍵を返しにいこうと、廊下を歩く。
そこには、阿部くんが。
廊下の壁に身を任せ、どことなく、苦しそうな表情を浮かべていた。
「あっ、宮舘くん。まだいたんだ？」
『うん、職員室に鍵を返しに来た。』
「…毎日やってるよね？誰かに任せればいいのに。」
苦笑いした阿部くんは、すっと立ち上がった。
鍵を返して下駄箱へ向かうと、阿部くんがいた。
"帰らないの？"と聞いても、何も返してくれなかった。
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作者名：はるけいとつ | 作成日時：2023年7月5日 18時
