心の欠片。‐4【短編集】 (ページ12)

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『大丈夫なんて確信はないけど、絶対、デビューしよう、』

「…ふっか、」

毎日が確信のない日々で、辛いことの多い日々で。

そんな中でも、毎日のようにお見舞いに来てくれる、ふっか。

カレンダーを指差したら、ふっかは、きちんと覚えてくれていた。

もうすぐ、あの時から、6年。

治療の効果は、五分五分。

日々、体調も全然違う。

『CDデビュー、決まったよ！』

「…えっ、本当、？」

病室に6人集まって、ふっかがそう言ってくれた。

最初は嘘か真か分からなくて、戸惑ったけれど。

ちょうど、あの頃から6年。

そんな日に、吉報はいくつも届いた。

“治療の効果が見られるので、外泊を許可します”

久しぶりの外泊に向かったのは、あの時誓い合った、ステージ裏。

またあの時と同じように、6人で。

『こっからが新たなスタートだけど、これからも、“永遠にいつまでも”、6人でいよう』

今までもこれからも、誓い合った、固い絆で結ばれた6人。

CDデビューという、大きな夢、これは新たな一歩。

そして、“永遠にいつまでも”一緒に、“6人”でいよう。

fin.

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