心の欠片。‐3【短編集】 (ページ8)

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“明日の仕事は延期になりました”とマネージャーさんから、メッセージが送られてきていた。

明日は阿部との、雑誌の撮影だったはず。

急遽仕事でも入ったのか、詳しいことは何も書かれていなかった。

阿部は今日は休みだったはず。

メッセージを送ってみた。

「“ごめんね、今言えることはない”」

そう書かれていた。

でもその言葉に、どこか違和感を覚えて。

俺たちが知らない、何かをひとりで抱えているんだと、そう思った。

それを何か知ったのは、それから1週間経ってのこと。

“明日の仕事は中止になりました”という、1週間前の文面に“中止”が加わったメッセージが送られてきた。

『“どうしてですか？”』と送っても、“僕からはお教えできません”と書かれていた。

確かこの1週間、阿部は休みだったはず。

そういえば、あの時の「“ごめんね、今言えることはない”」と書かれた文面。

もしかして、体調を崩しているのでは？

そう思い、阿部にメッセージを送ってみた。

でも、彼から返ってくることはなく、既読にすら、ならなかった。

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