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そっと触れられた手は、自分の手とは対照的に温かかった。
気付かなかったけれど、舘さんは涙を流していた。
「笑って、?」
『…あぁ、ごめん、』
笑ってほしかった。
俺のせいで人を、泣かせたくない。
自分の笑顔で、周りを笑顔にしたい。
しばらくしたら、舘さんは笑ってくれた。
目が合うと少し照れてしまうけれど、久しぶりのこの感覚が嬉しかった。
ほんの少し、体が軽くなった気がした。
まだ重いけれど、さっきまでの苦しさは消えていた。
『…ごめんな、俺、なんにも分かってなかった、』
「ううん、」
画面を通じてしか見られないみんなは、時に、目を背けたくなるぐらい、キラキラと輝いている。
それでも彼らのことを嫌いになれないのは、もう何年も共に活動していた、彼らだから。
きっとこれからも、活動再開の4文字は、夢のまた夢の話。
けれど、5人のメンバーとなら、生きていける。
同じ部屋で交わした笑みと、笑み。
俺が生きているのは、それを結び付けるため。
これからも6人共に過ごしていくためには、笑顔は欠かせない。
5人の笑顔と、俺の笑顔を結び付ける。
そんな先に、明るい未来はあるんだろうな。
fin.
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作者名:はるけいとつ | 作成日時:2023年3月29日 15時