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『ゆっくりでいいから、下りてきなね?』
「うん」
着替えるのを見られるのは嫌だろうから、そっとドアを閉める。
でも、もしかしたら、時間がかかっちゃうかな。
右手は包帯をしているし、左手は。
朝ごはんを作ってから、はや1時間。
ゆっくりと階段を下りてくる、弟。
いつものおしゃれな洋服を身に纏った弟は、少し涙目だった。
それを見られたくないからか、俺と目を合わせてくれなかった。
『いただきます』
「……いただきます」
弟はそう言いつつも、食が進んでいないようだった。
きっと、右手は痛むから使いづらいだろうし。
左手は、。
「……ごめんなさい」
『ううん、大丈夫』
弟は涙を流し、ポツリと話し始めた。
「左手のことでからかわれて、みんなに無視されて」
『それは、辛かったね』
クラスメイトに入学当初から、からかわれていたこと。
ずっと我慢していたけれど、学校に行くことが怖くなって。
「物を隠されたり、気持ち悪いから近づくなって、言われたりっ、」
『…ごめんな、』
涙を流し続ける弟の背中をさすり、気付けなかったことに、そんな自分に腹が立った。
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作者名:はるけいとつ | 作成日時:2023年3月29日 15時