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『…おかしいな、時間になっても来ないなんて』






今日は阿部ちゃんとの、雑誌の撮影。


久しぶりの阿部ちゃんとの仕事に、昨日から楽しみで、眠れなかった。













撮影現場に来たものの、時間になっても阿部ちゃんは来ない。






それどころか、連絡さえ来ない。


今まで遅刻することはあっても、必ず連絡は来ていたし、そもそも遅刻はほとんどない。






どこか違和感を覚えて、スタッフさんに撮影を延期してもらうように頼んで。






マネージャーさんに阿部ちゃんのお家に連れていってもらい、でも、鍵はない。













『…阿部ちゃんっ、いるなら返事して、?』






そう声をかけても反応はなく、灯りもついていないようだった。













そっと玄関のドアを動かしてみると、鍵が開いていた。


なんで開いているのか、と浮かんだ疑問と共に、いろいろな最悪の想像をしてしまった。













「…ごめん、なさい、」


『…阿部ちゃんっ、!』






うっすらと聞こえてきた声を辿ると、恐らく自分の部屋だと思われる部屋。






床に倒れこんでいる、阿部ちゃんがいた。












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作者名:はるけいとつ | 作成日時:2023年3月29日 15時

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