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いろいろな手続きをする必要があったため、仕事もしばらく休みを取り、病院へ。
足取りは重く、どことなく重い体。
鏡を見た時の自分の表情は、とても酷かった。
弟なら、弟が隣に居てくれたら笑えるのに。
それから大分経った後、弟が一般病棟に移ったと聞いた。
すぐのリハビリテーションが必要で、徐々に行なっていくと言っていた。
でも損傷部位や症状から見て、失われた機能は回復しないと言われた。
久しぶりに会った弟は、いつものように笑っていた。
きっと、俺を心配させないようにと思って、笑ってくれているのだろう。
ごめんね、兄弟なのに気を遣わせてしまって。
こんな兄でごめんな。
「俺は大丈夫だよ。兄ちゃんの方こそ、大丈夫?」
『…えっ』
弟は自分のことよりも、俺のことを心配してくれた。
『…えっと』
「もう歩くことができないの、知ってる。でもいい、兄ちゃんと居られたら、それでいい」
『…なんでっ、』
「大学受験なんて、どうでもいいよ、」
噓だ、そう言いたかったけれど、言えなかった。
その代わり、弟を強く抱きしめた。
もう、目の前から居なくならないで。
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作者名:はるけいとつ | 作成日時:2023年3月29日 15時