心の欠片。‐3【短編集】 (ページ14)

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夜中にも何度も目が覚めた。

手は震えて、異常なほどに寒気がする。

3回目に目が覚めた時、すっかり目が冴えてしまった。

そのままいつも起きる時間まで、起きたまま。

昨日以上に熱は上がっている気がして、体の怠さも相変わらず。

貧血特有の浮遊感も、息苦しさも。

治るどころか、昨日より増している気がする。

今日はライブのリハーサル。

休むわけにはいかない。

何も食べずに薬を飲むのは良くないから、ひとまずゼリーを口にする。

家にある薬を飲み、なんとか準備を進める。

せめてリハーサルが終わるまでは、効いていてほしい。

でも鏡で見た顔色は酷く、みんなに心配されそうな予感。

みんなで集まることも少ないから、今日だけは。

無理をさせてほしい。

マネージャーさんに心配されながらも、リハーサル室へ向かう。

ドアを開けるとまだ、誰も来ていなかった。

その安心感からか、体が沈み込むように、ソファに横になった。

気分の悪さで、最悪だった。

でも、立ち上がる力はもう、残っていなかった。

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