心の欠片。‐2【短編集】 (ページ37)

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【交わした声消えない】‐iw ページ37

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1ヶ月後に行われる、グループ単独のコンサート。

初めてのことに、嬉しさがありつつも、不安もあって。

構成はどうしようか、アクロバットはどんな風にやろうか。

決めなくちゃいけないことはたくさんあって、でも、時間に余裕はない。

やらせてもらうからには、ファンの皆さんに喜んでもらえるようなものに。

それぞれが役割分担をして、俺は主に構成やセットなどの演出を担当することになった。

細々としたひとつひとつに気を配らなくては、良いコンサートはできない。

その責任感と共に、身体もなかなかの悲鳴を上げていて。

お仕事を頂いているわけだから、当然、完璧にしなくてはならない。

クイズ番組や先輩グループのバックダンサー、たくさんの仕事と共に、自分たちのこともこなす。

気が付けば、コンサートは迫ってきていた。

迫りくるコンサートとは裏腹に、身体はついていけなかった。

何度振りを確認しても、覚えられない。

アクロバットの成功率も低い。

だから、練習を重ねる。

今日も。

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