心の欠片。‐2【短編集】 (ページ34)

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気が付くと目を閉じていた、弟。

指にはめた機械は、まだ少し数値が低い。

でもさっきよりも呼吸は落ち着いた感じがして、適度な呼吸に近づいていた。

まだ気は抜けないけれど、ひとまず安心、といったところかな。

起こすのも良くないし、ここから離れることも何かあったらと思い、怖くて。

リビングでゆったりと過ごすことを決めて、音を立てないように部屋から漫画を持ってくる。

椅子に座って、弟の様子を見ながらじっくり、読もうと決めた。

しばらくしたら機械音が鳴り響き、目線を弟の方に目を向ける。

弟も目を開け、「ごめん、チューブを踏んじゃってたね」と少し笑って言う。

顔色はあまり良くない。

気分が良くないのか、口に手を当てている。

弟の背中をさすり、片手で携帯を持ち、病院に連絡をする。

少し落ち着いたのを確認して、俺より身長の高い弟を背負い、手に機械を持つ。

弟を乗せ、荷物も急いで乗せる。

車を発進させ、急いで病院へ向かった。

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