心の欠片。‐2【短編集】 (ページ20)

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電車を降りてからは、徒歩数分の場所にある学校。

弟と共にゆっくり、学校に向かって歩みを進める。

俺の軽い荷物に比べて、弟の荷物は重い。

もちろん、きちんと教科書やノートが入っているから。

勉強が嫌いな俺は、それの半分にも満たない重さだ。

「もうすぐ学校着くから自分で持つよ」

『いい、すぐだからこそ俺が持つ』

そんな会話を交わしながら、下駄箱に靴を入れる。

弟は少し周りを気にしながら、靴を入れ、上履きに履き替える。

俺も周りの様子を見ながら、なるべくゆっくり履き替える。

双子ながら同じクラスの俺ら。

座る位置も弟の前が俺。

本当は逆がいいんだけど、出席番号順だから仕方がない。

1時間目から体育という、寝起きの身体にはキツイ時間割り。

弟はいつも通り笑っているけれど。

「ちゃんと授業は受けなよ？」

『分かってるよ』

弟は体育の授業は、いつも不参加。

体育の授業の時間はいつも、保健室でレポートを書いている。

俺は授業前に、弟を保健室まで送り届ける。

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