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【未来指差して】‐fk ページ13
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幼稚園の頃から憧れていた、“アイドル”という職業。
でも、生まれつきの病気で、それは叶えられないと思っていた。
運動にでさえ制限があり、日々、体調の変化があり。
生まれ変わったらなりたい、そんなぐらいの職業だった。
“履歴書、送ってみる？”
事の発端は、母親のそんなひと言。
こんな俺のことなんて、“合格”になるはずがない。
最初は乗り気ではなかったけれど、挑戦してみることにした。
“少ない可能性”に賭けてみたかった。
事務所に入所したのは、6歳の時。
症状が落ち着いていて、お医者さんにもきちんと許可を取って。
まだ症状が軽度とはいえ、今度悪くなる可能性も十分にある。
“できることから始めよう”
社長のそのひと言に、俺はどれだけ励まされたことか。
激しすぎる動きはできない、辛うじて歌うことはできる。
そのことを伝えると、“まずはボイストレーニングだね”と言ってもらえた。
でもそれからすぐのこと。
急激な症状の悪化で、活動をお休みすることになった。
それから5年、目立った活動もなく、ただただ、日々が過ぎていった。
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作者名：はるけいとつ | 作成日時：2023年3月15日 9時
