雪道を歩く (ページ5)

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今日は舞台の千穐楽。

約2ヶ月間彼らに密着してきたが、彼らの身体能力の高さ、ストイックさに脱帽した。

どんな時でも笑顔を絶やさない、一秒たりとも集中力を切らさない。

彼らにバックについてくれと、多くの先輩方が言うのも、納得ができた。

「「おはようございます、今日もよろしくお願いします。」」

いつものことながら、元気に挨拶をしてくれる彼ら。

そこには1ヶ月前と同様に、阿部の姿だけがなかった。

『阿部さんは、どうかされたんですか？』

深澤「昨日の夜から熱が高くて、急遽病院に行ってます。点滴を打ってもらうと。」

『メンバーの皆さんから、阿部さんには何か言ったんですか？』

深澤「無理だけはするなよ、と。でもそれ以上は何も。俺ら、絆は本当に深いので、分かるんですよ。」

小走りして劇場入りした阿部は、そんな状況でも、カメラに笑顔を向けてくれる。

舞台が始まるまで一度も座ることなく、幕は上がった。

阿部の、プロ意識を強く感じた。

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