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誰かに背中を押された感覚がして、その後は真っ暗闇に放り込まれた。
目を開けたくても、開けられなくて。
誰かの声がするのに、メンバーの声がするのに、体のどこも動かせなくて。
あの時隣にいた翔太は、無事だったのだろうか。
無事だったらそれでいい。何かを背負うのは、自分だけでいい。
千秋楽を迎えた、翔太との舞台。
初めてのW主演の舞台で、ジュニアの子もたくさん出ている。
座長と言う立場で、緊張感の漂う空間に、やっと慣れてきた頃。
その千秋楽に、起きたことだった。
お客様が帰った後で、良かった。
自分だけがこういう状況で、他にそういう人がいないのなら良かった。
翔太が無事なら、それでいい。
そう言いたいのに、声にならない。
俺、みんなを安心させたいの。
大丈夫って言いたいの。
でもね、それができないの。
ねえ、デビューはできるよね、もうすぐじゃん。
俺のせいでなくなったら、ごめん。
そうでもそうじゃなくても、
――――――俺、Snow Manから抜けるから。
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作者名：はるけいとつ | 作成日時：2022年9月18日 10時
