夢を魅て、悪夢を見た。 (ページ14)

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ガラガラ

櫻井「阿部ちゃん、左手と左足が動きづらくなってるよね？それを治すために、明日から新しい治療を始めるんだけど、いい？」

阿部「うん、全然大丈夫だよ。」

阿部「光くん、次はいつ学校に行ける？」

八乙女「詳しくは分からないけど、治療の経過がよければ新学期からかな。」

阿部「そっかぁ。翔太はどう？元気にしてる？」

八乙女「うん、毎日授業に出てるって。」

これは一縷の望みをかけた治療で、これが効かないということは、

櫻井「光、変な想像でもしてんじゃないのか？」

八乙女「…すみません、」

櫻井「お前がネガティブになってどうする？辛いことがあったら、俺が話聞くから。」

櫻井「せめて亮平の前では笑ってて。それ以外だったら、俺が受け止めるから。」

どんな状況でも、笑って、

僕がネガティブになってどうするんだよ、

ガラガラ

八乙女「阿部ちゃん、夜ご飯持ってきたよ。」

阿部「ありがとう。いただきます。」

病気の進行は目に見えて、左手を全く使わずに食事をしている。

前に聞いた時、動かすとしんどい、物も掴みづらくなったと言っていた。

あれから阿部ちゃんの様子を伺っていたけど、顕著に現れている。

もしも、そう考えずにはいられなかった。

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