愛シテルノ言葉ハ苦シイ (ページ1)

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カーテンを開ければハラハラと雪が舞っている。

高層マンションの上層部。

雪に淡い日差しが通れば

雪はスパンコールのように輝く。

f｢… 眩しい、から閉めて｣

腕で影を作りながら隣で横になっている彼は

美しい顔を崩さずにそう言う。

｢ねぇ、久しぶりに2人で朝を迎えられるから早く起こしてって

昨日言ってたの誰だったっけ？｣

f｢んー、、、でも、、

もうちょっとだけ寝ない？｣

ベットの端に座っている私を後ろから抱き寄せて

巻き添えに倒れれば

f｢あとちょっーとだけ｣

そう甘いキスを落とす。

私を腕枕して深く布団を被って。

寝るなんて言いながら彼は

f｢やっぱいいね、目が覚めてもAが隣に居るって

それに、ゆっくりしても

どこにも行かないんだもん｣

嬉しそうに私に話しかける。

｢ごめん…いつも無理させちゃってるよね｣

f｢あ、違うよ？俺は今のままでも十分。

ただ、いつも居ないからちょっと幸せが倍増して感じられるだけ

Aが好きだなぁって。｣

｢そっか｣

どっちも彼の本音だということは分かってる。

寂しいって気持ちと

優しい彼の幸せという言葉。

あなたの愛に全ては応えられないのに

それでも良いなんていう彼の優しさに甘えてしまっている。