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34.優しい家庭 ページ35

「って言うお話だったのよ。」







おしまい、と言って微笑むA。







「へぇー。そんな感じだったんだ!」







興味津々といった顔で、Aの前の少女は呟いた。







「そうそう。…さ、お話はここまでにして。ご飯食べようか!」

「うん!!」







少女は嬉しそうに足をバタつかせながら、ご飯を待つ。







Aはお皿を運んで来ると、椅子に座り手を合わせた。







「「いただきます。」」






 
もぐもぐとご飯を頬張る少女を、Aは優しい眼差しで見守ると、ピロピロとなり続ける通信機器を引っ掴んだ。







「はい?さっきから、ピロピロ鳴らして…!何、どうしたの。」

「写真送って。また、大っきくなったでしょ。」

「絶対にしょっぴ君には送りません!見たいなら、今度医務室まで行くから、そこまで来てくださいな。」

「ちえっ。」







不満げな同期の声を聞きながら、Aは容赦なく通信を切ると、ご飯を食べ始める。







「だぁれ?しょっぴ?」

「んー?そうだよー。しょっぴだよ。」

「また、しょっぴに会いたいなぁ…。」

「きっと会えるよ。もうすぐ。」

「…!うん!」







Aは『ロリコン』と言う言葉がループする頭を押さえて、キッチンの鍋を見た。







「夕飯、足りるかしら…?」

『ただいまー!』







そんな事を呟いた時、玄関から元気な声が聞こえた。







「あ!お父さんだ!!」

「そうだね。あ、こら走らないの!」







テッテッテ!と走って玄関へ向かう少女を追いかけ、Aも玄関まで向かう。







「「お帰りなさい!」」

『おん!ただいま!…Aちゃん、ショッピ君にヤケ酒に誘われたんやけど、写真送るの渋ったやろ…。』

「勿論。ロリコンさんに送ったら、…ちょっと…ねぇ?」

『その選択は正解やけど…。』







少女を抱き上げ、元気な声の主はリビングへ向かう。







「…ゾムさん。」

『んー?』







チラリと振り返る緑色のパーカー。







「やっぱ、何でも無いです!」

『えぇー?気になるやん!』







家の中には、笑い声が響いた。

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ネル(プロフ) - ハルさん» ひゃ!!!嬉しいお言葉ありがとうございます…!! (2021年9月14日 22時) (レス) id: 6f532853c0 (このIDを非表示/違反報告)
ハル(プロフ) - ネルさんの作品めっちゃすこです… (2021年7月7日 8時) (レス) id: 9a926607ca (このIDを非表示/違反報告)
弥生(プロフ) - ネルさん» ありがどうございまず(泣) (2020年12月10日 19時) (レス) id: e66444f48b (このIDを非表示/違反報告)
ネル(プロフ) - 弥生さん» ふふ、ありがとうございます!!…パスワードの作品の番号は、0401で統一しております…!よければ、そちらも楽しんでいってくださいね!返信遅れてすみません…! (2020年12月10日 19時) (レス) id: cbb9918bd0 (このIDを非表示/違反報告)
弥生(プロフ) - とっても良かったです!あと、パスワードの作品ってどうやって見たらいいんですか( ;∀;) (2020年12月7日 22時) (レス) id: e66444f48b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ネル | 作成日時:2020年2月10日 17時

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