19.先輩、辞めてくれへん ページ20
pikt「いやぁ、振りました！！」
「はい？」
けろっ、とした顔で呟く彼に、思わず此方も素っ頓狂な声が出た。
おいおいおい、良いのかそれで。
「え、え？好き？じゃなかったっけ？春浦サンのこと。」
pikt「あー、好きでしたねぇ。」
「振る？振っちゃったの？彼方からの告白に！？」
pikt「振りましたよー。」
あは、めっちゃ驚いてますね、なんて余裕でカラカラ笑う彼に、此方は驚きが隠せない。
いきなり恋愛の運が良くなって、ルナ？ちゃん、とかマリナ？ちゃんに告られた、とかならまだしも。
pikt「あのね、先輩。」
ぐーるぐーる、と回る頭の中に響いた、白井くんの声。
ふっ、と彼を見上げると、茜に染まった黒い瞳が、優しげに此方を見つめていた。
「な、ぁに…？」
pikt「俺、演劇部入ったのは先輩のおかげなんすよ。」
「……ふぁ？」
またまた、ぽかん、と彼を見つめる。
私が君に何をできたと言うのか。……何にも出来てない…のに。
pikt「俺が、部活見学で演劇部来た時に、先輩はもうヒロイン枠でしたよね。」
「あぁ…まぁ、あの時の3年に女子居なかったし_______。」
あの時の部長に抜擢されて、カチカチに固まりながら舞台に立ってたっけ。
pikt「俺、その時の先輩がすっごく自由で綺麗だな、って思ったんすよ。」
まぁ、殆ど尊敬とか憧れの類だったんですけどね。
と、カラリと笑う白井くん。
なんとなく恥ずかしくなって、少し目を逸らして頬を掻いた。
面と向かって言われると恥ずかしいですね、そーいうの。
「恥ずかしいのですけども…。」
pikt「んふ、全部本当の事っすよぉ〜。」
うむ、やっぱり恥ずい。
少しだけ赤くなった頬を抑えて俯くと、彼の顔が下から覗いた。
pikt「ねぇ、先輩。」
pikt「俺だけのヒロインになる気ありません？」
「…んｯ！？」
え、と彼を見上げれば、ふいっ、と顔を逸らされた。
ぼんっと顔に熱が上り、行き場のない手をわきわきさせる。
「や、あの…うん！なる！なる気めっちゃある！」
pikt「ん…はい…。」
台本があるわけでも、偽愛の言葉でもないから。
こんなにも嬉しくて、顔に熱が篭るのだ。
pikt「…先輩。」
「は、い…ナンデショウカ…？」
『先輩、辞めてくれませんか？』
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える＠脅威推し - 尊かったです！全部！前世から短編集まで全部回ってきました！正直に言うと、泣きました。 (2022年5月23日 3時) (
レス) id: e12e4c1c65 (このIDを非表示/違反報告)
える＠脅威推し - 私をヒロインにしてくれへん…？（なんなん？リア充め…(^o^)🖕） (2022年5月23日 3時) (レス) @page21 id: e12e4c1c65 (このIDを非表示/違反報告)
ネル(プロフ) - 暇人さんさん» ふふ、ありがとうございますっっ！！！ (2020年11月24日 16時) (レス) id: cbb9918bd0 (このIDを非表示/違反報告)
暇人さん - 遠回しの言い方(？)が好きっっ！！！！ (2020年11月19日 5時) (レス) id: 9e59c5682d (このIDを非表示/違反報告)
ネル(プロフ) - みかげさん» ひゃぁ、みかげさんんんんんｯ！！！お久しぶりです！！ ふふ、不運なキューピットもようやく結ばれました！笑 んふふ、最高なんて言っていただけて嬉しいです…！作者イチオシのあの二人です笑 閲覧ありがとうございます！ (2020年9月2日 22時) (レス) id: 138836bbb2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ネル
| 作成日時：2020年6月4日 22時
