◇(お知らせあり) ページ20
「……っえ？」
大きな瞳を更に大きくさせ彼を見つめるA。彼は変わらず笑顔でAへ近付き、優しく頭を撫でた。
「ふふ、よく頑張ったね。」
「……おい神、」
「わぁーってるって。せやからゲームしよ。ね！グルッぺン達が俺のこの結界破れたら俺も大人しくするわ。」
にこやかな笑みの彼と、この状況を心底楽しむ様にニヒルに笑うグルッぺン。対立するような関係ではあるが、目的は同じなのである。形は違えど、質はおなじと言ったところだろうか。
「……？」
目の前でそんな会話が繰り広げられているにも関わらず、Aは首を傾げた。それはAに掛けられた結界によるものだろう。害だと見なしたものを遮断する。つまり、もうゲームは始まっているのだ。今まで黙っていた悪魔達は驚いた様子で、皆口々にAへ話し掛けるがAは困惑し眉を顰めるだけだった。Aから見たら、先程から狂っている悪魔がまるで金魚の様に口をパクパクとさせているだけなのだから。
「っグルッペン！どうすんねんコレ！」
「……矢張り一筋縄では行かないよな」
「当たり前じゃん？僕もAちゃん気に入っているんだからさ」
すると顔を赤く染めるA。そんなAに悪魔達は見蕩れたが、ハッとする。Aが顔を染めたのは、きっと先程の彼、基しんぺい神の声が耳へ届いたから。つまり、今この状況からAの耳にはしんぺい神の声しか聞こえないのだ。まるで
「Aちゃん、だよね。僕しんぺい神言うんや。宜しゅうしてな」
ふわっと笑うしんぺい神を羨む悪魔達とは裏腹に、Aの中でしんぺい神の好感度は鰻登りだろう。Aは今まで見せなかった笑顔を浮かべた。
「しんぺい神様……宜しく御願い致します！」
何時もの優しい笑みを浮かべるA。こちらが本性なのは、Aがしんぺい神に心を開いたという事だろう。しんぺい神に掛かればお手の物。しんぺい神はにんまりと笑った。
(ふふ、掴みは上々って所かな)
満足そうに笑うしんぺい神だが、しかしそんな事この悪魔達が黙っているはずもなく。
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おうどん(プロフ) - 私が初めて占ツクでみた小説がこれでした。この素敵な作品のおかげで占ツクというサイトが知れました。本当にありがとうございます！続きを楽しみにしてますね！ (2021年9月5日 21時) (
レス) id: 564d3ed6e9 (このIDを非表示/違反報告)
猫(プロフ) - 続きが気になります！ 続き待ってます (2021年8月20日 0時) (レス) id: 20fdbcd504 (このIDを非表示/違反報告)
白夜ちん(プロフ) - 絶対に負けるな神！！不利だと思うけどここで負けたら他のメンヘラ系の作品と同じようになってまう…。他が悪いわけではないけどここで神が勝つとより面白そうやから頑張ってくれ…！とても面白い作品ありがとうございます！お体に気をつけて頑張ってください！ (2021年3月10日 10時) (レス) id: e4d4c2e88c (このIDを非表示/違反報告)
天笑くん(プロフ) - キキルさん» こんにちは。コメントありがとうございます！ 神作だなんて……私には身が余る程です、ありがとうございます……。ゆっくり更新ですが頑張ります！ (2020年12月7日 14時) (レス) id: 009e7901bd (このIDを非表示/違反報告)
キキル - こんにちは！相変わらずの神作で・・・ 作者様の書く作品の全部が好きです！これからも、更新頑張って下さい！ (2020年12月7日 1時) (レス) id: 4b53e11b6e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：天笑くん
| 作成日時：2020年11月11日 14時
