第一話 噂の神社 ページ1
「なぁ、総司!詩願神社って知ってるか?」
・
いつも通り子供たちと境内で遊んでいた時
一人の子が僕の手を引きながら言った。
聞き覚えのない名前に『ん?』と聞き返す
・
「お化けが出るって噂なんだって!」
すると別の子が何かを期待しているような目で見つめてくる。
「へぇ・・・」
・
境内の掃除をしていたはずの千鶴ちゃんは
手を止めて子供たちの声に耳を澄ましてる
「千鶴ちゃん、今日の巡察僕と一緒だよね」
僕が一声かけると彼女はビクッと肩を震わせた
その反応が面白くて言葉を続ける。
「その神社まで行こうか。
不逞浪士かもしれないし」
「本当に行くんですか!?」
僕の言葉に今度は焦ったような表情をする千鶴ちゃん
感情がわかりやすくてからかいがいがあるんだよね。
・
その子は『楽しみ!』と言わんばかりの笑顔で言う。
「火の玉も出るんだって。確かめてきてよ!」
「もちろん。そのつもりだよ」
・
「沖田さん…!」
まあ、怖がる千鶴ちゃんを見るのも面白そうだしね
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作者名:竹の子 x他1人 | 作成日時:2018年7月1日 0時