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ゆっくりと手を触れた。
亜嵐は何も言わなかった。
しばらく触ったあと、恐る恐る亜嵐の方を見てみた。
・
驚いた。
亜嵐は、静かに涙を流していた。
何も喋らず、涙だけが流れ落ちていた。
もしかして、感覚なかったのかな……
つらい思いをさせたくなくて、
そう思った瞬間に触るのをやめた。
どうゆう意味の涙なのか分からなかった。
マネ「亜嵐、?」
亜「マネ………っ」
亜「触られてる、感触が…あるんだよ………グスッ」
マネ「……え?」
一瞬聞き間違えたかと思った。
触ってるって、分かるの……?
急いでふくらはぎにも太ももにも力を加えた。
亜「分かる……分かる……っグスッ」
マネ「亜嵐…っ」
思わず亜嵐に抱きついた。
亜「俺、治療頑張った、手術、頑張ったっ…グスッ」
マネ「そうだよ、亜嵐は誰よりも頑張った。
もう一度踊れるようになることを、
神様が認めてくれたんだよ、グスッ」
亜「うぅっ…グスッ、グスッ、、
うわぁぁぁあああ!!」
亜嵐は小さい子のように大声で泣き出した。
こんな亜嵐は見たことがなかった。
自分も鼻水をすすりながら、
震える亜嵐の背中をずっとさすり続けた。
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りさ - 本当はもっと読みたかったけど完結おめでとうございます(*^-^*) (2021年6月4日 1時) (レス) id: 3c9e6364e5 (このIDを非表示/違反報告)
八百万(プロフ) - 完結おめでとうございます!面白くて一気読みしちゃいました!評価が一回しか押せないのが悔しい(笑)お疲れさまでした! (2021年6月3日 23時) (レス) id: 6b4fee2f31 (このIDを非表示/違反報告)
りさ - 続き楽しみにしてます(*^-^*) (2021年5月29日 0時) (レス) id: 3c9e6364e5 (このIDを非表示/違反報告)
りさ - 続き楽しみにしてます(*^-^*) (2021年5月21日 1時) (レス) id: 3c9e6364e5 (このIDを非表示/違反報告)
りさ - 続き待ってます(*^-^*) (2021年5月15日 22時) (レス) id: 41dc70dfaa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ひな | 作成日時:2021年1月6日 9時