＊理性崩壊＊ EXILE TRIBE

あいつ。 ページ16

ブブブッブブブッ

携帯の着信だ。




あ「もしもし？」









？？「久しぶり」









あ「え…」





懐かしい声、優しそうな声はいつまでも変わら

ないでほしいと願ったほど。







りゅう…じ









あ「え、なんで」









隆「や、久しぶりに声聞きたくなっただけ、」









あ「へぇ。」



私が高校入りたての頃、よくしてもらった人

転勤で別の高校に行ってしまったから、

話すのも、1年半くらいぶり。





隆二「元気？」









あ「なんとなく元気、隆二はどうせ生徒に手出

してるんでしょ」









隆二「俺はお前以外、手出さないよ」









あ「なにそれ、気使わなくていいのに。」









隆二「俺を信じろよ。」



フンって言いながら笑ってる隆二先生

私がこんな風になったのも隆二先生のせいで

初めてを奪ったのも隆二先生




あ「変わってないね。そのセリフ」








隆二「俺は、変わらないよお前の前だけは」








あ「キザなセリフ」





笑える、なんて言いながら1時間くらい喋ったね

あの頃に戻ったみたい







隆二「まだまだ、お前は子供だな」








あ「そんな事ないけど！」









隆二「お子ちゃまは、早く寝ろよ」









あ「隆二だって、眠れないときに人に電話する

癖知ってるんだから。」









隆二「え、なにその癖。さすが俺の嫁」









あ「ばーか。」









隆二「一回だけあの頃みたいに、先生って言ってよ。禁断感が増すから」


懐かしいな、あの頃はずっと隆二先生っていっ

てたな

遠くに行く、離任式の日に一度だけ


「隆二先生…」





もう、隆二先生なんて言わないんだからね。





隆二「先生つけてよ」

あーあ。笑ってるよ、







あ「ダメだよ。もう言わないって決めたの」









隆二「あの頃、思い出すからでしょ。」









あ「え…」









隆二「ほら、図星」

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