検索窓
今日:8 hit、昨日:11 hit、合計:1,886 hit

24Love ページ24

「……」


あの告白を目撃したのは病気を知った
次の日だった



誰にも言えずにいた



更に次の日



珍しく午後も寝ていない私に


毎日休み時間の度に会いに来る
クロも研磨も海さんも倒れないか
具合悪くないかとヒヤヒヤしていた


けど



そこに彼は居なくて



目線を遠くの窓に移せば



廊下に2人の姿



笑いあって楽しそうに話していた






私にはそれは出来ない


私はだいたい寝てる


私は話せない




夜久さん





夜久さん





夜久さん








そばにいて……









毎日練習した






けど私はきっと困らせている

私の声はきっと届かない

それでもやっぱり簡単には引き下がりたくない



だから次の日の放課後急いで夜久さんの元に向かった


久しぶりに、びっこ足を頑張って動かした



けどやっと着いた3年の階



遠くには夜久さんの姿


2年の可愛い先輩と笑い合っていて


夕日に照らされる2人は


まるでお似合いなカップルに見えた


可愛い容姿に


可愛い声


羨ましかった


学年が違う研磨とクロが教室にいない私に
焦ってさがしているようで
Limeを返信して私は1人帰宅した



帰宅しベッドに横になる瞬間

グワンと視界が廻り

気絶したように倒れ込んだ







夢の中で



雪の中誰かが去っていく姿がみえた


必死に走った


必死に追いかけた


必死に追いついた


叫べば



声は出なくて



掴んだ服の裾は母かと思ったのに


夜久さんだった


冷めたような冷たい眼差し


どくりと突き刺さる


要らないの言葉







哀しかった



なのに声をあげて泣くことも出来ない



なんて惨めなんだろ

25Love→←23Love



目次へ作品を作る
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (5 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
7人がお気に入り
設定タグ:ハイキュー , 愛され , 音駒
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:椎名りら | 作成日時:2018年3月13日 4時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。