キヨルート8 底 ページ31
家に帰り、キヨがくれたミサンガをぼんやりと眺める。
…要らない、だなんて思ってないのに。
つい余計なこと言っちゃったな。
何気なくミサンガが入っていたケースを手に取る。
ミサンガの入れ物にしては豪華なそれ。
何だろう。
何だか凄く、違和感というか、なんというか、形容しがたい感情が胸に蟠った。
徐ろにケースを開け、違和感を探す。
そのうちに、手に触れたクッションが大きくケースからズレた。
…もしかして。
クッションを持ち上げてみる。
と、そこには。
「こ、れ、」
ネックレスがあった。
銀色でオシャレな鍵のデザイン。
キヨ。
キヨキヨキヨ。
キヨと、話したい。
私はスマホでキヨに電話をかける。
出て、お願い。お願い。
キヨ…！！
『…』
「キヨ！」
そこそこに長いコールの後、彼は出てくれた。
思わず彼の名を呼ぶと、忘れろっつっただろ、と返される。電話を切ろうとしていることが何となくわかり、私は彼の手が切るボタンを押す前に声を出した。
「キヨ、あの、ネックレス、」
『…今更かよ、それ』
「どうして、」
『…さて問題です。
俺はいつからお前に気があったでしょう？』
「…何、それ」
嬉しい。
その感情が体内の奥から込み上げてきて涙となって溢れだす。
どうしよう。私。
キヨのこと、好きだ。
好きに、なっちゃった。
ゲーム、なのに。
好き、好きだよ、キヨ。
「キヨ、好き…。
お願い、会いたい…」
『…わかった』
彼はそう言うと私が言葉を発する間もなく電話を切る。
わかった、そう言ってた、よね。
どうしようもなく激しく動く心臓が痛い。
けど、どこか心地良い。
ふわふわした心地でベッドに横になり、私は目を閉じた。
そんなふわふわした夜をいくつか明かして、来たるは文化祭。
大会に出すゲームを何台分か展示して、お客さんにプレイしてもらう。
用意した感想シートは100枚を超えていた。
現在は15時50分。
文化祭が終わるまであと10分。
キヨの姿が現れる気配は一向にない。
…やっぱり、来れなかったんだ。
一週間前のあの電話の後、キヨは今日までずっと学校に来ていない。
会いたいって言ったら、わかったって言ったじゃん。
「…キヨ」
ぽそりと溢した彼の名前。
その声を聞き取ったのであろう、近くに居たヒラ君が私の顔を心配そうに覗き込む。
次の瞬間。
「うぃーす」
ドアが、音を立てた。
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るよ - 羽飛さん» 返信遅れました…すいません、 リジェネかけてくださるんですか!w ありがとうございます笑＿(ニヨニヨにツボってました。 (2019年5月22日 21時) (
レス) id: bba6c5cf8b (このIDを非表示/違反報告)
羽飛(プロフ) - るよさん» 死なないようにずっとリジェネかけます！wコメントありがとうございます、では私はニヨニヨしながら書きますね！← (2019年5月5日 15時) (レス) id: 188fe56108 (このIDを非表示/違反報告)
るよ - ヤバいですね…。この話が好きすぎて死にそうです。(※ほめてます)作者さんのペースでいいので更新頑張って下さい!にやにやしながら待ってます笑 (2019年5月5日 13時) (レス) id: bba6c5cf8b (このIDを非表示/違反報告)
羽飛(プロフ) - 猫山さん» フジですぅー！フジはお色気担当として！甘々にしたいなぁと考えておりますので！頑張ります！コメントありがとうございました！ (2019年4月13日 18時) (レス) id: 188fe56108 (このIDを非表示/違反報告)
猫山(プロフ) - フジルート来たァー！！推しですもう好きです。もちろんキヨルートもバッチリ見てきました！これからの更新楽しみにしてまっす！ (2019年4月13日 7時) (レス) id: b1e365017e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：羽飛 | 作成日時：2019年1月23日 18時
