キヨルート2 箱 ページ25
「…ん？」
それから約一週間後。
教室に入り、隣の席で伏せて寝ている、珍しく私よりも早く登校していたキヨを横目に一時間目の準備をしていると、自分の机の中に何かが入っていることに気付く。
取り出してみると、それは小さな箱で。
丁寧にラッピングされたそれは誰がどう見ても贈り物であろうことが伺えた。
差出人は不明。そもそも本当に私宛てなのかも怪しい。
…開けるべきか、否か。
無論、開けるべし！！
なんたってこれはゲームだもの！！
ラッピングに手をかけたところで、チャイムと共に先生が教室に入ってくる。
すぐにホームルームが始まってしまったので、私は渋々その箱をカバンの中に入れた。
そしてあっという間に訪れた放課後。
今日は帰りのショートホームルームが終わってすぐにキヨに話しかけられた。
「部活、行こうぜ」
「…！うん」
ようやく、同じクラス同じ部活の仲間という実感、そして何よりキヨが心を開いて来てくれていることが直接感じられて嬉しく思う。
どうやらそれが顔に出ていたらしい。
「何ニヤニヤしてんだよ、アホ」
「いたっ」
ぴしっ、と人差し指で額を小突かれる。
しかしその力は優しく、思わず痛いと言ってしまったものの、まるでやっとの思いで懐いてくれた猫が足に擦り寄ってきてくれた時のような感動が私を包んだ。
「何でもっと笑ってんだ？もっとやって欲しいのか、ほらほら」
「あ、ちょ、違う違う！」
その後も、部室に着くまでこのやり取りが続いた。
あー、何だこのピュアルート感。好き。
どんな乙女ゲームにもピュア枠は必要だ、というのが持論ですどうも。
なんて、小突かれている頭の内側では、そんな何処か冷めたことを考えていた。
「こんにちは、ヒラ君」
「うぃーっす」
「A先輩、とキヨ！」
部室に入ると、やはり一番乗りでそこに居たヒラ君。彼は、私の後ろにいるキヨを見て、大層嬉しそうに頭上に君臨している二本の触覚をぴこぴことさせながら口角と共に声をあげた。
その瞳はキラキラと輝いていて、最早光源なのではないかと言う程(勿論そんなことはない)眩しい。
「やっと一緒に部活来るようになったんだ！」
仲よきことは美しきかな、と彼はいつも通り周囲に花を咲かせた。(重ね重ね言いますがイメージです)
そんなヒラ君を呆れたように「うるせぇ」と窘めるキヨの横顔は、何処か照れたような困り眉だった。
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るよ - 羽飛さん» 返信遅れました…すいません、 リジェネかけてくださるんですか!w ありがとうございます笑＿(ニヨニヨにツボってました。 (2019年5月22日 21時) (
レス) id: bba6c5cf8b (このIDを非表示/違反報告)
羽飛(プロフ) - るよさん» 死なないようにずっとリジェネかけます！wコメントありがとうございます、では私はニヨニヨしながら書きますね！← (2019年5月5日 15時) (レス) id: 188fe56108 (このIDを非表示/違反報告)
るよ - ヤバいですね…。この話が好きすぎて死にそうです。(※ほめてます)作者さんのペースでいいので更新頑張って下さい!にやにやしながら待ってます笑 (2019年5月5日 13時) (レス) id: bba6c5cf8b (このIDを非表示/違反報告)
羽飛(プロフ) - 猫山さん» フジですぅー！フジはお色気担当として！甘々にしたいなぁと考えておりますので！頑張ります！コメントありがとうございました！ (2019年4月13日 18時) (レス) id: 188fe56108 (このIDを非表示/違反報告)
猫山(プロフ) - フジルート来たァー！！推しですもう好きです。もちろんキヨルートもバッチリ見てきました！これからの更新楽しみにしてまっす！ (2019年4月13日 7時) (レス) id: b1e365017e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：羽飛 | 作成日時：2019年1月23日 18時
