36小節目 本編裏話その16 ページ37
「サックス、吹いてみたいな〜」
「私のでよければ吹きますか？」
「「「え」」」
「ええの？そしたらお願いしますわ、吹き方も教えてやー」
こんな会話があり今、私の部屋でサックスを吹きたいと申し出たセンラさんに手ほどきを始めているところである。
「これが咥えて息を吹き入れる部分、マウスピースです。これにこの木製のリードというものを付けます。
ですが、その前にこのリードは湿らせなければいけません。ということで、
咥えへ舐めまふ。
早速センラさんもどうぞ」
「…にがい」
「慣れると美味ひく感じまふよ」
「…ふぁい」
そうなんですよね、木管楽器でまず木を咥えるんです。最初は不味く感じますが、これが慣れると癖になって、メーカーによって味も違うんですよ。
という小話は置いておき、着々と準備は進められた。
「マウスピースを本体に取り付けましたら、構えがこうで…」
サックスをセンラさんが構えると、それは宛らプロのようで。
何が言いたいかと言うと、似合っている、ということ。
やっぱりイケメンさんは様になるなぁ…と思っていると、そんなサックスの似合うイケメンさんが口を開いた。
「これって、普段Aちゃんが使ってる楽器やんな？」
「はい、そうですよ」
「…なんやえらい嬉しいなるわ」
にこやかにそう言い、私が普段吹いているサックスを彼が吹く。
ここで、私はとあることに今更ながら気付いた。
「ん、どうしたん？顔赤いで？」
「いえ、何でも、」
「やっと、気付いてくれはりました？」
彼は先程までよりもさぞ愉快だとでも言いたげに、にたりと口を歪ませ、私の唇に人差し指を当てて言う。
「関節キス、しかもこんなにがっつりと、な？」
それは楽器をやっていればそんなに気にすることではないが、なぜかセンラさんに色気たっぷりに言われてしまうと、恥ずかしさが込み上げてしまう。
私は赤いと言われた頬を手で覆い隠した。
「いや、あの…今日はこのくらいにしましょうか」
「嫌です、センラまだ吹きます」
彼はおどおどする私を横目に、楽器を吹き続ける。
明日、私もあれに口を付けるのだ、と思うと恥ずかしくなってしまう為、できるだけ口元から視線を外しながら、私はその姿を眺めているのでした。
センラさんと関節キス、焦る夢主さん あんずさんからのリクエストでした！ありがとうございました！
37小節目 本編裏話その17→←35小節目 *if＿雰囲気で読んで下さい
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ｳｵｵｵｵｵｵｵｲｱｳｵｵｵｵｵｵｵ!!!!! - すごく面白かったです！リクエスト部屋作って欲しぃ… (2020年4月12日 17時) (
レス) id: 9e28ad89d2 (このIDを非表示/違反報告)
柚丸@粟田口(プロフ) - お気に入り登録1000人目いただきました！本篇から応援してて、ずっとにやけてました((( (2019年8月27日 22時) (レス) id: 5f90eb09a7 (このIDを非表示/違反報告)
羽飛(プロフ) - 関西風しらすぅ@坂田家さん» やばいですよねあれは！！最初聞いた時にバタバタして悶ましたwまさに粉塵爆発！(違う) (2019年5月5日 15時) (レス) id: 188fe56108 (このIDを非表示/違反報告)
関西風しらすぅ@坂田家 - いやさかたんの言わせんな恥ずかしいに心臓破裂すんのめちゃ分かる。ワイ心臓粉末になりかけたもん。 (2019年5月5日 13時) (レス) id: f34e486c2f (このIDを非表示/違反報告)
羽飛(プロフ) - めい*crew*さん» ここまでご拝読いただきありがとうございました！毎日の日課にしていただいていたなんて、とても幸せです。これからも素敵な作品と言っていただけるような文を書けるように頑張ります！ (2019年1月29日 13時) (レス) id: 56a129691b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：羽飛 | 作成日時：2018年12月11日 20時
