33小節目 本編裏話その15 ページ34
「ふんふふーん」
「……」
「あーあったかーい」
「…………」
真冬のある日。
私と坂田さんはこたつの中に居た。
詳しく言えば、私はこたつの中であぐらした坂田さんの足の上にすっぽりとはまるように座っていた。
「足痺れませんか？」
「ぜーんぜん！…まだね」
自信なさ気な彼の返事に、思わず笑みが溢れる。
すると、それを見た坂田さんが不満気に口を尖らせた。
「何笑っとるんや！
…俺であったまっとるくせに。」
「それは坂田さんもですよ」
「むむむ…こうなったらAをあったかい通り越して暑くしたるわ！」
そう言い、彼は私のお腹に手を回し、ぎゅうぅぅと力を込める。
彼は更に口を私の首元に近付け、熱い息を吹きかけ、そのまま、吐息混じりに喋り出す。
「どや？暑いやろ」
首に当たる息がくすぐったくて、私は小さく身動ぎをする。
「っ…離れてください」
「もっと暑くしてください、やろ？」
そう囁いた彼が、私の顎を右手で持ち、首を舐め始めた。左手はこたつの中の足に伸ばされる。
暑い。身体の外からも、中からも。
体内から溢れ出る熱は彼の息を更に熱くした。
「身体びくびくしとるけど、どうしたん？
…気持ち良いの？素直に言うてみ」
「くすぐったくて、」
「素直に言えって言うとるんやけど？
言えないなら、もっと暑くするで？」
足を撫でていた左手が、お腹の方に伝ってくる。
それも、服の中を。
肌に触れた指先は冷たく、思わず大きくびくりと動いてしまう。しかし、それがお腹を這い続ければ、冷たさよりもそのくすぐったさで体内の熱の方が増していく。
この、感覚が。気持ち良い…？
「気持ち、い…です」
「…ははっ、可愛い。
ほんまにかわええなぁ、Aは。」
顎にある手が頭に乗せられ、ゆっくりと、まるで愛おしむように撫でられる。
「なぁ、今してほしいこと、可愛く言ってみ？」
「離してください」
「内容から可愛くない却下。
自分から甘えて？」
できるやろ？と私の耳元で言う坂田さんはどこか楽しそうな調子で。
私は、つい。求めてしまいそうになった。
「…もっと、撫でて、ほし」
「ただいまー」
「！？やばっ」
うらたさんが帰宅し、坂田さんが焦るも時既に遅し。
ぐったりした私を見て、うらたさんによる坂田さんへのお説教が始まったのでした。
ドSなさかたさん激甘 ★うらだぬき★さんからのリクエストでした！ありがとうございました！
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ｳｵｵｵｵｵｵｵｲｱｳｵｵｵｵｵｵｵ!!!!! - すごく面白かったです！リクエスト部屋作って欲しぃ… (2020年4月12日 17時) (
レス) id: 9e28ad89d2 (このIDを非表示/違反報告)
柚丸@粟田口(プロフ) - お気に入り登録1000人目いただきました！本篇から応援してて、ずっとにやけてました((( (2019年8月27日 22時) (レス) id: 5f90eb09a7 (このIDを非表示/違反報告)
羽飛(プロフ) - 関西風しらすぅ@坂田家さん» やばいですよねあれは！！最初聞いた時にバタバタして悶ましたwまさに粉塵爆発！(違う) (2019年5月5日 15時) (レス) id: 188fe56108 (このIDを非表示/違反報告)
関西風しらすぅ@坂田家 - いやさかたんの言わせんな恥ずかしいに心臓破裂すんのめちゃ分かる。ワイ心臓粉末になりかけたもん。 (2019年5月5日 13時) (レス) id: f34e486c2f (このIDを非表示/違反報告)
羽飛(プロフ) - めい*crew*さん» ここまでご拝読いただきありがとうございました！毎日の日課にしていただいていたなんて、とても幸せです。これからも素敵な作品と言っていただけるような文を書けるように頑張ります！ (2019年1月29日 13時) (レス) id: 56a129691b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：羽飛 | 作成日時：2018年12月11日 20時
