4小節目 本編後日談その4 ページ4
ずべしゃぁぁぁぁぁ
「「「うらたさん！/うらさん！/うらたん！」」」
その音、そして声に庭の方を見る。
そこには盛大に転けているうらたさんと、それを後ろから見る三人、プラスお兄ちゃんの姿があった。
…やっぱり。
変な鳴き声が聞こえた時点でそんな気はしてましたよ。
と心の中で呟く。
そして次の瞬間。
「Aー！お兄ちゃん会いたかったとよぉ！」
「気持ち悪いです離れて下さい早急に」
お兄ちゃんが私に抱きつき、頬を摺り寄せてくる。
私が溜息をついていると、その光景を四人とお見合い相手がぽかんと見ていた。
「何やっとるばい奏詩！」
そこに怒ったお父さんが乱入。
こうして、見合いはぐちゃぐちゃになりお流れになった。
そして、お見合い相手には帰っていただき、現在はお客様…うらたさん達四人と私の家族四人でテーブルを囲んでいる。
「あらあら、あなた達がAの面倒を見てくれてる人ねぇ。いつもありがとう」
母が頭を下げると、彼らも控えめにこちらこそ、と頭を下げる。
「見苦しいところをお見せして、すみませんでしたね、どうぞこげん狭か家ですが、ゆっくりしていってください」
「お父さん、方言出てますよ」
お母さんがこっそりとそう伝えると、お父さんは真顔のまま顔を赤くし一つ咳をした。
私の家族は皆、普段は標準語を心掛けているが、感情的になると出身地の方言、博多弁が出てしまうのである。
お父さんは彼らの来訪に動揺しているようだった。
そんなお父さんが、私を呼ぶ。
「母さん、行くぞ。
A、こっちに来なさい。話がある」
「…はい」
言われるがまま、四人とお兄ちゃんを残し私は廊下に出た。
そしてお父さんとお母さんに続いて歩いていると、お父さんがその足の動きを止める。
「A…
あの方達が、お前の大事な人か？」
「…はい」
「そうか…出過ぎた真似をして、すまなかったな」
「いえ、私がいつまで経っても独り身なのが原因なのです。お父さんは何も悪くありませんよ」
「そんなことはない。
私はお前の幸せを願っとる。だがな…
わがままを言うならば、死ぬまでにお前の花嫁姿を見たいんだ」
「お父さん」
「もう見合いの話などは寄越さん。
だから、自分で選んだ男と幸せになるんだぞ」
私の方へ振り返りそう告げた父の顔は、とても柔らかい笑みを浮かべていた。
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ｳｵｵｵｵｵｵｵｲｱｳｵｵｵｵｵｵｵ!!!!! - すごく面白かったです！リクエスト部屋作って欲しぃ… (2020年4月12日 17時) (
レス) id: 9e28ad89d2 (このIDを非表示/違反報告)
柚丸@粟田口(プロフ) - お気に入り登録1000人目いただきました！本篇から応援してて、ずっとにやけてました((( (2019年8月27日 22時) (レス) id: 5f90eb09a7 (このIDを非表示/違反報告)
羽飛(プロフ) - 関西風しらすぅ@坂田家さん» やばいですよねあれは！！最初聞いた時にバタバタして悶ましたwまさに粉塵爆発！(違う) (2019年5月5日 15時) (レス) id: 188fe56108 (このIDを非表示/違反報告)
関西風しらすぅ@坂田家 - いやさかたんの言わせんな恥ずかしいに心臓破裂すんのめちゃ分かる。ワイ心臓粉末になりかけたもん。 (2019年5月5日 13時) (レス) id: f34e486c2f (このIDを非表示/違反報告)
羽飛(プロフ) - めい*crew*さん» ここまでご拝読いただきありがとうございました！毎日の日課にしていただいていたなんて、とても幸せです。これからも素敵な作品と言っていただけるような文を書けるように頑張ります！ (2019年1月29日 13時) (レス) id: 56a129691b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：羽飛 | 作成日時：2018年12月11日 20時
