24小節目 本編裏話その9 ページ25
「皆様、センラずキッチンのお時間です」
「これ撮ってませんよね？キャスに上げてたりしませんよね？」
「まずは食材紹介からいきますよ。今回もですね、私貴族なので高級食材を使っていきますよ。この挽肉もね、まぁ私にとってはゲーセン行ってワンゲームしてくるわーくらいの感覚の値段ですけどね、皆さんにとってはちょっと高いかな、と思います。
見てください、9万6千円」
「もうその下りいいですから、早く作りましょう」
少し凹んだ様子を見せたセンラさんだが、直ぐにいつも通りに戻り、調理の準備に取り掛かる。
今日の料理当番はセンラさんで、私はいつぞやのビブラートの練習のお礼をしたくて手伝いを申し出たのだ。
今日の献立はハンバーグである。
玉ねぎを炒め、具材を混ぜ合わせ、小判形にする。
「さかたんは星形にしたろ」
「焼きづらさの極みですね…」
「とか言いつつAちゃんもハート形作っとるやん？かわええなぁ」
星形を見て、つい。てへ。
…後ろから私の手元を覗き込みニヤニヤする彼に、その距離の近さから少し緊張し、手に力が入る。
「それ、誰のにするつもりなんです？」
「自分で食べますけど…」
「そんなら、俺にくださいよ」
彼は更に私の耳元に顔を近付け、ハンバーグを指さしてゆっくりと言葉を続ける。
「その、ハート形。
俺もハート形作るから、Aちゃん食べて？」
「いいですよ。三人に何を言われるかはわかりませんが」
「…ほんま？」
彼は意外だとでもいう風に目を見開いたかと思うと、次にはいやAちゃんだし、とでもいう風に笑う。
「…ふふっ、Aちゃんからハートが貰えるやなんて、思いもせぇへんかったなぁ。はは」
たったそれだけのことで、センラさんは柄にも無くとても嬉しそうにニコニコとしていた。
すると、突然。
「ちょこっとだけ味見」
ぺろり、と彼が私の頬を舐めた。
突然のことに私は呆然とすることしかできずに、今度は私が目を見開き彼を見る。
「じゃ、ハンバーグ焼きましょうか。
楽しみやなぁ、夕飯」
熱くなった頬を抑え口をあんぐりと開けている私を全く気にせず、彼は上機嫌なままに料理を続け、作り上げた。
そんな彼の作ったハート形のハンバーグは、今まで食べたハンバーグの中で一番暖かいものに感じた。
センラさんのお料理教室 うらたんとさかたんが好きで〜すなオ☆タ☆ク☆さんからのリクエストでした！ありがとうございました！
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ｳｵｵｵｵｵｵｵｲｱｳｵｵｵｵｵｵｵ!!!!! - すごく面白かったです！リクエスト部屋作って欲しぃ… (2020年4月12日 17時) (
レス) id: 9e28ad89d2 (このIDを非表示/違反報告)
柚丸@粟田口(プロフ) - お気に入り登録1000人目いただきました！本篇から応援してて、ずっとにやけてました((( (2019年8月27日 22時) (レス) id: 5f90eb09a7 (このIDを非表示/違反報告)
羽飛(プロフ) - 関西風しらすぅ@坂田家さん» やばいですよねあれは！！最初聞いた時にバタバタして悶ましたwまさに粉塵爆発！(違う) (2019年5月5日 15時) (レス) id: 188fe56108 (このIDを非表示/違反報告)
関西風しらすぅ@坂田家 - いやさかたんの言わせんな恥ずかしいに心臓破裂すんのめちゃ分かる。ワイ心臓粉末になりかけたもん。 (2019年5月5日 13時) (レス) id: f34e486c2f (このIDを非表示/違反報告)
羽飛(プロフ) - めい*crew*さん» ここまでご拝読いただきありがとうございました！毎日の日課にしていただいていたなんて、とても幸せです。これからも素敵な作品と言っていただけるような文を書けるように頑張ります！ (2019年1月29日 13時) (レス) id: 56a129691b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：羽飛 | 作成日時：2018年12月11日 20時
