14小節目 本編裏話その1 ページ15
「やぁっと気付いたか。」
「さっきから呼んどったんやで？」
「すみませんでした」
自室でヘッドフォンを使用し音楽を聴いていて、志麻さんと坂田さんに話しかけられていたのに気付かなかった私。
そんな私に志麻さんは一つため息をこぼして、今しがた私の耳から取り上げたヘッドフォンを机に起き、私の耳を引っ張る。
「こんな大音量で音楽聴いとったら、耳おかしくするで？」
「大丈夫です、私の耳はそんなにやわではないので」
「…ふーん？」
疑うようなその眼差しの中には、悪巧みを企んでいるような意地の悪い雰囲気が混ざっている。
その視線が気になり志麻さんの方、左を見ていると、不意に右耳がもぞもぞとした感覚に襲われた。
「んっ…？坂田さん？」
「耳のマッサージ！ほら、じっとしててな？」
「ちょっと、んん、痛い、です」
坂田さんの掌に耳がすっぽりと包まれ、握られる。ゆっくり強く握り、ゆっくり力を抜いて引く、それを繰り返され、耳にはくぐもった音が響き、坂田さんの掌の体温に耳が暑くなる。
「やわじゃないんやろ？」
「ひゃっ…！？」
突然、いつの間にか左耳に志麻さんの口が近付いていて、耳元でそう言われる。
ふー、と息を吹きかけられ、なんとも言えないむず痒さが右耳を襲った。
「んんっ…」
「A、気持いい？」
坂田さんは右耳の裏を指先で優しくなぞる。かと思えば、時々爪を立ててきたり、優しく強く耳を撫で回される。
暖められた耳には、それが酷くもどかしく感じた。
「ん…どうや？…ふっ、耳、本当は弱いんやろ？」
志麻さんは左耳を、耳の奥を舐めようとしてきたり、口に含み甘噛みをしてきたりする。すぐ近くで鳴る小さくねっとりとした水温が私を脳まで震わせた。
「ん、あ…」
「そんなにビクビクして…誘っとんの？」
「A…もっと気持ち良くしたるからな？」
二人同時に両耳で囁かれ、私は一層身体を震わせる。
先程まで私の耳を弄んでいた志麻さんの唾液で湿った唇、少し荒い坂田さんの吐息。
それらに刺激された私は、力が抜けるのを感じた。
…ああ、寝不足だったからか。やばい。寝る。
体力の尽きた私はそのまま重たいまぶたを閉じる。
突然のことに慌てる二人の声。
しかし、最後に耳元で聞こえた言葉は、
「「おやすみ」」
眠りへ誘う甘い囁き。
志麻さん、坂田さんからの耳攻め Azさんからのリクエストでした！ありがとうございました！
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ｳｵｵｵｵｵｵｵｲｱｳｵｵｵｵｵｵｵ!!!!! - すごく面白かったです！リクエスト部屋作って欲しぃ… (2020年4月12日 17時) (
レス) id: 9e28ad89d2 (このIDを非表示/違反報告)
柚丸@粟田口(プロフ) - お気に入り登録1000人目いただきました！本篇から応援してて、ずっとにやけてました((( (2019年8月27日 22時) (レス) id: 5f90eb09a7 (このIDを非表示/違反報告)
羽飛(プロフ) - 関西風しらすぅ@坂田家さん» やばいですよねあれは！！最初聞いた時にバタバタして悶ましたwまさに粉塵爆発！(違う) (2019年5月5日 15時) (レス) id: 188fe56108 (このIDを非表示/違反報告)
関西風しらすぅ@坂田家 - いやさかたんの言わせんな恥ずかしいに心臓破裂すんのめちゃ分かる。ワイ心臓粉末になりかけたもん。 (2019年5月5日 13時) (レス) id: f34e486c2f (このIDを非表示/違反報告)
羽飛(プロフ) - めい*crew*さん» ここまでご拝読いただきありがとうございました！毎日の日課にしていただいていたなんて、とても幸せです。これからも素敵な作品と言っていただけるような文を書けるように頑張ります！ (2019年1月29日 13時) (レス) id: 56a129691b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：羽飛 | 作成日時：2018年12月11日 20時
