25曲目 個室 ページ25
お前にしかできないんだ。
とうらたさんは私に懇願した。
うらたさんの仲間への想いが伝わってくる。
ああ。この人はなんて誠実で、真っ直ぐな人なんだろう。
私の答えは、一つしかなかった。
「勿論です。私にできることなら、何でもやります。私も、坂田さんに自信を持ってもらいたいです」
「…ありがとう」
暫く、うらたさんは頭を下げたままだった。
恐らく、上げなかったのではなく、上げられなかったのだろう。
その顔を私に見せるのはプライドが許さなかったのか、私に不安を抱かせたくなかったのか。
どちらにせよ、一瞬見えたその真剣な表情に赤みがかった目を、私は一生忘れないだろう。
うらたさんが顔を上げ程なくすると、料理が運ばれてくる。
湯気が室内の色を暈し、美味しそうな匂いが鼻を刺激した。
「食べましょうか」
「ああ」
その時、ふにゃりと笑った顔も、とても彼らしくて、忘れたくないと思った。
「…たぬきそばも、食べる？」
「いいんですか？」
心を読まれたのか、私がわかりやすかったのか。
たぬきそば美味しそうだなーと蕎麦を口に含むうらたさんを見ていたら、そんなご提案が。
おう、と言い、うらたさんはたぬき、つまりはかき揚げを小さく切り、 同時に蕎麦も数本一緒に箸で挟み持ち上げた。
「ほら。どうぞ？」
「この状態で食べろと仰るのでしょうか」
「おう。ほら早く」
それはつまりあーんであり、関節キスであり、しかも蕎麦だから、麺だから色々食べにくくてまずかったりするのですが。
面白そうに目を歪めているところからすると、彼に引く気はないのだろう、私は観念して、彼の箸を口に含んだ。
「あー…ん
んん、」
案の定、麺なのでお行儀良く食べることは難しい。
どうしても汁が飛んでしまう。
あ、でもたぬき凄く美味しい。
「…なんか見ちゃいけないもの見ちゃった気がするんだけど」
私から目を逸らし、そう言ううらたさん。
その食べ方させたの貴方じゃないですか。
と、ここで私のS心にも火が着く。
「うらたさんもきつね食べます？美味しいですよ。
どうぞ？」
うらたさんと同じく、箸で麺ときつねを持ち上げる。
すると、うらたさんは少し考えるように口元に手を当てた後、ニヤリと口を歪めて笑った。
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あおい ��(プロフ) - 占ツクやり始めたときむっちゃこの小説ハマってました！再会できた…！！ (2020年7月19日 16時) (
レス) id: 119598e8b4 (このIDを非表示/違反報告)
羽飛(プロフ) - 通りすがり鳥さん» ( ﾟдﾟ)ﾊｯ!ミスでした、ありがとうございます！こっそり直しておきますねw私は愛してま（殴 (2019年3月6日 15時) (レス) id: 56a129691b (このIDを非表示/違反報告)
通りすがり鳥 - あの、32ページの夢主さんが勝ったところスマブラになってます(小声。 わざとでしたらすみません。 好きです。(突然の告白 (2019年3月5日 16時) (レス) id: 86c8c9bd63 (このIDを非表示/違反報告)
羽飛(プロフ) - ゆっさん＠志麻リスさん» おいでませ志麻リスさん！！私は志麻さんのた行が好きです！（一日で！ありがとうございます！甘い話にも気合いを入れて頑張ります！ (2018年11月30日 22時) (レス) id: 56a129691b (このIDを非表示/違反報告)
ゆっさん＠志麻リス - 志麻リスです!!!!!面白かったです!（甘い話が特に）1日で前編と後編一気に見ました！更新待ってます！ (2018年11月29日 18時) (レス) id: 2296e0564f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：羽飛 | 作成日時：2018年11月2日 19時
