3曲目 アルトサックス ページ3
朝5時。
私は決まってアルトサックスを吹く。
練習、というよりは目を覚ます為のルーティーン、という感じである。
この日も変わらず、アルトサックスを吹いた。
ナイス防音。
息をゆっくり深く吸い、しっかりマッピ(マウスピースと言う咥える部分のことです)を咥えて、息を楽器へ入れる。
真っ直ぐと、心地良い優しい木の音が伸びた。
うん、今日は調子が良い。
この間買ったジャズの楽譜でもさらってみようか。
軽くウォーミングアップをした後に、ジャズを試し吹きしてみる。
気分がのってきたところで、一つ、インターホンの音が私のそれを止めた。
…しまった、いくら防音と言えど、楽器を思い切り吹くのは不味かったか。
急いで謝ろうとドアを開けると、そこにはうらたさんがいた。
「朝からすみません、五月蝿かったですよね」
「いや、平気。部屋の前まで来なきゃそんな聞こえてこないし。
…こんな早くから吹いてるんだ。俺聴いててもいい？」
寝起きなのか、ゆっくりと首を横に傾げる様子は可愛らしく目に映る。朝から目の保養になりますね。
勿論、聴いてもらうのは良い練習になる。
直ぐに部屋へ通そうとドアを大きく開いた。
「いいですよ、どうぞ」
「え。ああ、そうか、今の流れだと、そうだよな。なんも考えて無かった。えっと、俺入って大丈夫なの？」
「？はい」
「…俺男なんだけど」
「はい」
音楽に男も女も関係無い。
それに、こんな美男子が私みたいな凡人に手を出さないのも知っている。
自意識過剰はしないんで。
無言で早く入って下さいオーラを出すと、うらたさんはまぁいいか、と言って入ってきた。
「…ふーん、ジャズ吹いてんだ」
「はい、サックスはジャズで栄えますからね、折角サックスやってるなら吹けるようにしておきたいな、と」
暫く私の演奏を聴いていたうらたさんだったが、私が演奏を止めた隙間に、口を滑り込ませてくる。
「…ごめんな」
何故謝るのだろう？
唐突のことで疑問に思い彼の方を向くと、昨日も少し見えた、重そうな…なんというか申し訳無さそうな顔をしていた。
「どうしてですか？」
「四人皆歌い手って…思ってたのと違うだろ」
「そんなことですか。大丈夫ですよ。
私は音楽をするために来たので。音楽の種類に不満はありませんよ」
思いの外小さなことであった。
思いのままを言うと、うらたさんはほんの少しだけ目を見開いたあと、ありがとう、と返してくれた。
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あおい ��(プロフ) - 占ツクやり始めたときむっちゃこの小説ハマってました！再会できた…！！ (2020年7月19日 16時) (
レス) id: 119598e8b4 (このIDを非表示/違反報告)
羽飛(プロフ) - 通りすがり鳥さん» ( ﾟдﾟ)ﾊｯ!ミスでした、ありがとうございます！こっそり直しておきますねw私は愛してま（殴 (2019年3月6日 15時) (レス) id: 56a129691b (このIDを非表示/違反報告)
通りすがり鳥 - あの、32ページの夢主さんが勝ったところスマブラになってます(小声。 わざとでしたらすみません。 好きです。(突然の告白 (2019年3月5日 16時) (レス) id: 86c8c9bd63 (このIDを非表示/違反報告)
羽飛(プロフ) - ゆっさん＠志麻リスさん» おいでませ志麻リスさん！！私は志麻さんのた行が好きです！（一日で！ありがとうございます！甘い話にも気合いを入れて頑張ります！ (2018年11月30日 22時) (レス) id: 56a129691b (このIDを非表示/違反報告)
ゆっさん＠志麻リス - 志麻リスです!!!!!面白かったです!（甘い話が特に）1日で前編と後編一気に見ました！更新待ってます！ (2018年11月29日 18時) (レス) id: 2296e0564f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：羽飛 | 作成日時：2018年11月2日 19時
