ある日、狼は羊を拾いました。3

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side…大貴


…

困った







裕「やっぱり………カレカノっぽいことはされた……かな、」








……すげー困った






あ「え、じゃあ…………手を繋いだり、とかも……？」





Aの部屋をノックしようと肘を曲げた俺に、誰かとAの話し声が耳に入って固まった。



話の内容的に裕翔だろーけど…………






これじゃー盗み聞きみたいだ、俺







裕「……………まぁ、」


あ「えぇ…………」




さっさとその場から離れればいいだけの話なのに、それが出来ない。


どうしても気になってしまって………あぁ、もうこれ盗み聞きじゃん







涼「……………何してんの？」


大「っぁあ！いや違うんです！オレは………


って山田かよ」




ほっと胸をなでおろした俺に、山田は怪訝そうな目を向けた。

部屋の中にまで聞こえてないといいな……





涼「何？盗み聞きでもしてんのかよ？」


大「や、ただAに用があって………山田は？」


涼「俺はただ不審者が気になっただけ。別にさっさと入りゃーいいだろ」


大「い、いや………ふたりきりの時がいいんだよ」


涼「は？何お前……襲う気か？」



冗談っぽく笑った山田だけど………口角だけしか上がっていない。

学校で散々【作ってきた】癖に………その笑い方は、下手だった。









…………………襲ったら許さねぇから


そんな黒いものが見えたのは、気の所為なのか








大「なっ馬鹿……違ぇから！そんな怖い顔しなくてもいいだろ？」

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