・ ページ34
渡辺side
A「ねぇ、みんな。ちょっと座って？」
稽古が始まる前から不安に駆られていた俺たちを丸机に座るように言ったA。
そして、紙コップを一人一つ並べ始めた。
A「今日はタッキーいないから、SnowManが引っ張って練習をしないといけない。不安だと思うけど、これさえあれば頑張れるから。」
そういうと、決して大きいとは言えない水筒の中身を6個の紙コップに分け始めた。
佐久間「…なにこれ、？」
阿部「紅茶…？」
A「これは魔法のお茶だから、飲むと元気になれるの。私、いつも飲んで元気をもらってるから、こっそりだけどみんなにもお裾分けだよ。」
その時は何なのかよく分からなかったけど、3口くらいしかないそのお茶を飲むと少し気持ちが楽になった。
俺たちが抱えている色々な不安は、きっとAには丸見えだったんだろう。
A「これ、秘密だからね、みんなにしかないから！絶対誰にも言っちゃダメだよ！」
飲む時にAが言ったこの言葉で、もやもやしていたものが自然と溶けていった。
俺たちが思っていた以上に、この子は俺たちのことを信用してくれていた。だけど、俺たちはAのことを少しだけど疑ってしまったこと、そしてまだ世の中の汚さを知らなくていいような子に、大人の汚さを見せてしまったことを凄く後悔した。
A「よしっ、みんな飲み終わったね。じゃあ今日のお稽古頑張ろうね！」
その日はSnowManが出来てから1番と言っても過言じゃないくらい、すこぶる調子が良かった。
そしてSnowManとしても成長する転機にもなった。
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
深澤「A、そういえば、昔くれたあの魔法の飲み物ってなんなの？」
A「あー、あれ紅茶だよ」
佐久間「普通の紅茶？」
A「うーん、普通のだと思うけど。滝沢くんの家にストックしてあった紅茶を水筒に入れて持ってきたやつ。」
阿部「え！？絶対いい紅茶じゃん！」
深澤「俺たちそんなもの飲んだの！？」
A「毎日朝食に飲んでたんだけど、その日はお腹いっぱいだし水筒に入れて持ってきてたの。」
岩本「いや、贅沢すぎるだろ…」
A「疲れた時に飲むと凄く気持ちが楽になるから、景気づけとして毎朝飲んで、今日も頑張るぞ！って思って来てたの。」
後々知ったこのお茶の正体にゾッとさせられた俺たち。
でも実は滝沢くんはこの事を知らないらしく、少しの優越感を持ってる。笑
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 723人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
みか - この小説面白いです (2021年11月12日 18時) (
レス) id: 24d7dd83a6 (このIDを非表示/違反報告)
美紀(プロフ) - 作者さん今日FNS歌謡祭にSnowMan出ますよ見たら書いて欲しいです (2021年7月14日 19時) (レス) id: e19dcb272d (このIDを非表示/違反報告)
けい(プロフ) - お気遣いありがとうございます。これからも応援よろしくお願いします！ (2020年9月16日 0時) (レス) id: f20cb7cd5b (このIDを非表示/違反報告)
美紀 - SnowMan大好きです亮平君と翔太君と涼太君寄りのオール担当です最高です更新大変だと思います頑張ってください応援してますコロナウイルスと熱中症に気をつけてくださいね (2020年9月14日 9時) (レス) id: 8204dae0fb (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：けい。 | 作成日時：2020年9月12日 17時
