8話 ページ9
家に着くと、私は逃げるように浴室へ駆け込んだ。
冷たくなった体を擦りながら、湯船に浸かる。
息を吐きながら天井の照明をぼーっと見つめていると、頭の中で陣平くんの声がこだました。
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「この間、一緒に買ったさ、青いワンピースと合うんじゃね?」
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「ッ....。」
息ができなくなって、呼吸音が荒くなっていくのが分かった。
陣平くん、違うよね?ただの勘違いだよね?
そう自分に言い聞かせるように、震える手を強く握る。
そうしていると、リビングから彼の声が聞こえてきた。電話をしているのか、時折楽しそうな笑い声が響く。
ねぇ、誰と電話してるの?
今日の日中、ずっとスマホから手を離さなかったのも、朝の電話も。
今一緒にいるのは私なのに。
_____________________確認、しよう。
私は、そう決心して、湯船からあがった。
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号哭。 - 桜神さん» コメントありがとうございます。これからも更新は不定期になると思いますが、よろしくお願いします。 (3月3日 8時) (レス) id: 07f289d1de (このIDを非表示/違反報告)
桜神 - 続きがめっちゃ気になります。更新待ってます (2月2日 12時) (レス) @page11 id: 8b7eb4bb5c (このIDを非表示/違反報告)
号哭。 - 雪遊びさん» コメントありがとうございます。返信が遅くなってしまい申し訳ありません。 (9月26日 20時) (レス) id: 07f289d1de (このIDを非表示/違反報告)
号哭。 - このさん» コメントありがとうございます。返信が遅くなってしまい申し訳ありません。 (9月26日 20時) (レス) id: 07f289d1de (このIDを非表示/違反報告)
雪遊び(プロフ) - 続き今も待ってます! (9月10日 0時) (レス) @page10 id: 52b9688ca8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:号哭。 | 作成日時:2023年1月6日 13時