国民的アイドルに恋をした。 (ページ3)

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手紙ページ3

あれからお隣さんと文通をするのが日課になった。
手紙と言っても5、6行くらい書いてドアポストに入れるだけ。

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村上さんへ

キャンドル喜んで頂けて嬉しいです。
私もお気に入りでお風呂に浸かりながら使ったりしています。
あ、そうそう。
マンションの斜め向かいにあるパン屋さんのクロワッサン。
すごく美味しいのでお嫌いじゃなければ是非食べてみてください。

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Aさんへ

クロワッサン食べました！
サクサクしていて最高でした。
僕のおすすめは駅前にあるラーメン屋です。
チャーシューが美味しいので是非。
あ、けど女性には少し多いかも…。

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村上さんへ

チャーシュー麺を食べてきました！
美味しすぎてあっという間に食べ終わっちゃいました笑
またおすすめあったら教えてください(こってり系が好みです)
明後日から2日間北海道へ行くのでお土産のリクエストがあれば買ってきますよʅ(°‎▾｡)ʃ

顔文字のチョイス…
これどんな感情？笑

「んー北海道かぁ…北海道やったら＿＿＿＿」

これが結構面白くて日々の楽しみだったりする。

「…あ、…北海道行ってるんやった。」

お隣さんは不在なのについいつもの癖でドアポストを確認してしまう。
空っぽのポストに少し寂しさを感じた。

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ピンポーン…

時刻は午前9時。
今日はオフだしゆっくり寝ようと思ってたのにインターホンの音に起こされた。

半分寝ぼけた状態で玄関のドアを開ける。

…玄関まで来れる人物は1人しかいないのに。

『あ、初めまして。隣のAですが…』

「A、さん？」

帽子を深く被っていて顔はよく見えないが、スラリとしていてスキニーのパンツがよく似合っている。
それに声も綺麗。…でもどこかで聞いたことあるような…。

『はい！やっとお会い出来ました。これ、リクエストのお土産です。食べ物だったので直接お渡ししたくて。』

「あ…そうっすよね。わざわざすみません…」

何となくで食べ物を書いてしまった自分が恥ずかしい。

『…もしかして起こしてしまいました？』

「え？」

『ふふ。寝癖、ついてますよ？』

「…！」

さらりと髪を撫でられ胸が高鳴った。