君影草

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「おーい、A、顔死にすぎ。笑笑」





ｶｼｬｶｼｬ





『やーめーてー笑笑』





「けいたに送ってやろうかなぁ〜笑」





『まって、それはほんとに死んじゃうやつ。』





「冗談冗談笑笑」





ほぼ毎日登下校は一緒だったが、最近段々と回数が減っているように思う。





「昨日は誰かと帰ったの？」





『あぁ、リッキーくんと帰ったの。タクシーで送ってくれるとか言ってさ笑タクシーと言ってもお家の使用人の人が運転してると思うんだけど、』





「凄いお金持ちなんだね、笑」




そうなんだよー！とリッキーの凄い話を聞かされる。
いや、聞きたくないけど。
楽しそうな顔を見ると仕方ないなと我慢した。






にしてもリッキーに時間を取られてるのはダメだ。





「明日は絶対俺ね？」






『はーい』






「そういえば最近はけいたと連絡取ってないの？」






『うん…もう2ヶ月近く連絡してないかな。そもそも練習生なんて忙しくて連絡見れないだろうし、』





あぁ、また悲しそうに笑った。






俺なら悲しませないからって何回言おうとしたかAは知ってる？





「あのさ、」





ﾌﾟﾙﾙﾙﾙﾙﾙﾙ




タイミング悪。






『あっ、ごめん、出るね』






「まって、誰なの？」






"けいた"





映し出されていたのは けいた の名前。




心做しか手は震えてるように見えたけど、
「出なよ。話した方がいい。」






『うん、出るね、』

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