4ｰ45過去の人 ページ46
口数が少ないのは昔からだったと聞く。私が卵から孵るずっと前にその命はお父様が若かりし頃に持病が悪化し帰らぬ人となった
でもその後もその威厳は変わらず、魂が残って元老院となった今もその立場は健在だ
おじい様が現れたのは、私の前では3回目だ
記憶には無いけれど、私が産まれた時に顔を見に来てくれたらしい。初めての孫娘だからだとお父様は言っていたけれど、真相は分からない
2回目は、、正直な所、私の目の前に現れた訳じゃない。お父様とお母様の前に現れたのだ
「あの子こそがマレウス様の配偶者として最も相応しい。我が公爵家嫡女として恥じぬ振る舞いを身に付けさせるのだ。人間との争いで貴族の数も減り続けているからこそ、ドラコニア家に対する忠誠を表す必要がある。
そうすれば両家の威厳も魔力も安定し続けるだろう。
あの子はまだ幼い、完璧な淑女に育て上げろ」
「ただでさえそこの卑しい娘のせいでグレース家の魔力が不安定になっている。男児に比べ身体が弱い原因もそれが理由だ。卵の時に安定した魔力を与え続けられなかったことの言い訳など、聞き入れんからな」
「貴様が娘が欲しいと豪語したのだろう。なぜ魔力を与える事を怠けた？自分の魔力が少ないからと言う言い訳はもう聞き飽きたぞ。言い訳は聞かぬと言う言葉が聞こえなかったか？王子殿下よりも先に卵として生まれたというのに、、だからこの娘との結婚に反対したのだ」
書斎にいるお父様の元へ遊びに行った時、偶然目にした光景だった
お父様とお母様は、恋愛結婚だった
お母様は平民上がりの小貴族で、貴族と言えど住まいは裕福な平民と対して変わらない程度の暮らしをしていた。そんなお母様が公爵家に嫁いだのだから、所謂玉の輿だろう
マレウス様も卵として過ごした時間は長かったと聞くけれど、私はそれ以上に産まれるのに時間がかかった
お父様が魔力を注ぐ事に協力してなんとか卵から孵ることが出来たと。私の性別が分かってからのお母様の異常さは増していったらしい
女の子らしく、上品に、たった一人の殿方に相応しい淑女に、、マレウス様と肩を並べる学力と魔力を持つ者は、誰もいないのだから
お母様の奇行は、おじい様からの重圧が原因だろう
そのおじい様の干渉も、マレノア様のお言葉からだと聞いた事がある
私のこの腐った生活の根源はここからだった
To Be Continued▶
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berry(プロフ) - 好きです大好きです神様ですね貴方は。続きの更新をいつまでも待ってます！！！ (1月5日 3時) (
レス) @page45 id: 1e74c8e0f6 (このIDを非表示/違反報告)
愉快な太宰 - 更新ありがとうございます‼嬉しすぎて涙が出ました。 (11月27日 7時) (レス) @page45 id: cbd0df663f (このIDを非表示/違反報告)
中二病メープル - ん、んっ！好きです。大好き！応援してます！ (11月13日 20時) (レス) id: e52a8096f8 (このIDを非表示/違反報告)
パンパース - 占いツクールもう腐るほど見てきたけどこの作品は、マジで神。もう愛してる。作者様ありがとうございました。更新頑張ってください！ (10月8日 22時) (レス) id: 80025653cf (このIDを非表示/違反報告)
あ - 何でだろう…マレウスとかヴィルも好きなんだけど…1番チャールズが好きだわ() (9月28日 0時) (レス) @page42 id: f7ce363bb5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：成人しました。 | 作成日時：2022年5月2日 21時
