4ｰ35微かな記憶 ページ36
オーバーブロットしたヴィルのブロットに飲み込まれたのを最後に、私は記憶が曖昧だった
目を覚ますと、私の隣でヴィルは意識が無い状態で、目立った傷は無くても、ボロボロな状態なのは明らかだ
心臓が、止まった気がした
目の前で倒れている彼は、私が初めて心酔する程に愛した人で、私の身に付けている首飾りから今でも魔力の使った痕跡があるから分かる。ああ、この首飾りのせいで、この首飾りのおかげで、ヴィルは傷付きながらも助かったのか、と。
首飾りの影響なのか、未だに私の体には電流が流れているような感覚がある。少し痛むけれど、ヴィルの痛みに比べれば可愛いものだろう。
あの方に付けられたこの首飾りがヴィルを傷付けたのかと憎いけれど、…きっと、これが無ければ私もヴィルも助からなかったのかもしれない
それだけ、私はヴィルに対して魔法を使うことが出来なかった
時には、大切な人に対しても攻撃魔法を使うもので、それこそ魔法士として対立しなければいけない時がある
救う為に、相手の為に、、分かっていても、今回の私は何も出来なかった
「ごめんね、ヴィル……。何も出来なくて、ごめんね…」
私はただ、ヴィルの胸元に顔をうずくめ、泣くことしか出来なかった
ヴィルの変化に気付いていれば、ヴィルの相談に乗っていれば、こんな事にはならなかったのかな
でも、きっとヴィルは、誰にも相談しないで自分1人で解決しようとした。そして、、ここまで溜め込んでしまったんだと思う
ヴィルの性格を知っていても、それでも、自分の不甲斐なさに押し潰されそうになる
きっと、しばらくはこの事を引き摺ってしまうだろう
「……ん…、A、？」
「…！！ヴィ、ヴィル？……ぁ、わ、私が分かるの？頭とか、体の痛みは大丈夫？」
「…ぇ、頭…？っ、痛ッ……と言うか、アタシ、なんで倒れて……」
「…ああ、ヴィル！目が覚めたんだね！！覚えているかい？君はオーバーブロットしてしまったんだよ？」
「…オーバーブロット？アタシが？」
「、、覚えて、無いの？」
「…！！そうよ、A！！！貴方こそ、大丈夫なの？ア、アタシ、貴方になんて事をっ…！！！」
急に起き上がったかと思えば、私の肩を掴み慌てたようだった。ここまでヴィルの瞳孔が揺れているのは、初めて見た
To Be Continued▶
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berry(プロフ) - 好きです大好きです神様ですね貴方は。続きの更新をいつまでも待ってます！！！ (1月5日 3時) (
レス) @page45 id: 1e74c8e0f6 (このIDを非表示/違反報告)
愉快な太宰 - 更新ありがとうございます‼嬉しすぎて涙が出ました。 (11月27日 7時) (レス) @page45 id: cbd0df663f (このIDを非表示/違反報告)
中二病メープル - ん、んっ！好きです。大好き！応援してます！ (11月13日 20時) (レス) id: e52a8096f8 (このIDを非表示/違反報告)
パンパース - 占いツクールもう腐るほど見てきたけどこの作品は、マジで神。もう愛してる。作者様ありがとうございました。更新頑張ってください！ (10月8日 22時) (レス) id: 80025653cf (このIDを非表示/違反報告)
あ - 何でだろう…マレウスとかヴィルも好きなんだけど…1番チャールズが好きだわ() (9月28日 0時) (レス) @page42 id: f7ce363bb5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：成人しました。 | 作成日時：2022年5月2日 21時
