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茜「背中?」
愛「うん、私がぺーと付き合えたのは茜のおかげだから、私は茜とAが付き合うために茜の背中押そうと思ってた。」
私がそう告げると、茜は納得したような顔をして言った。
茜「いいんだよ愛佳?愛佳は自分で踏み出してぺーちゃんと付き合ったんだよ。私はなんもしてない。それに、私は愛佳に背中押されて付き合ったよ。」
愛「…え?」
どういうことだろう。私はなにもしてないし、実際告白もAからだと聞いた。
茜「前、愛佳が私に誰かに取られちゃうかもよって言った時、私は本当にAのことがすきなんだって気づけた。取られるなんて嫌って心から思った。それまでは、付き合うつもりなんて全然なくて、このまま友達としてやっていければそれでいいって思ってたけど、愛佳のその言葉があったから、Aに告白された時、すぐに答えが出たんだと思う。」
本当にありがとう、と。
茜が私の手を握り微笑みながらそう言うから、なんだか視界が潤む。
ずっと心の底で思ってた。
親友である茜に私は助けられてばっかりで、何もしてあげられないと。いつも迷惑かけてばっかりで、いつからか私が茜の親友って胸を張って言えなくなっていた。
茜「ちょ、愛佳!泣かないで?」
茜が慌てたように私の涙を拭く。
愛「だって、、」
茜「愛佳がたくさん私のこと考えてくれてたの知ってるよ?愛佳はずっと大切な親友だよ?」
ずっと親友。茜からそんな言葉聞いたことあったかな。もしかしたらすごい久々なのかも。だって記憶がないもん。
だからかな、、すごいうれしいんだ。
愛「あかねっ!!!!」
ギュッ
思いっきり飛びつく。でもしっかりと受け止めてくれる茜。
茜「だいすきだよ、愛佳。」
愛「私もだいすき。」
しばらく抱き合って、離れる。
愛「ねぇ茜?」
茜「なぁに?」
愛「私だけじゃなくて、織田とか鈴本も2人のこと考えてたよ。」
茜「うん、知ってる。感じてた。あとで2人にもお礼しなきゃ。」
愛「うんっ」
あと私にはもうひとつ気になることがあった。
でもこれは聞いていいのかわからない。
茜「愛佳?どうかした?」
私が黙り込んだのに気づいたのが茜が首を傾げる。
愛「…友香のことは、もういいの?」
茜と友香は元カノ同士。別に私は関係ないけど、2人の別れ方に納得はいかなかった。
だってあの時、茜はずっと友香がすきなままだったのを知っているから。私は隣で見てきたから。
あの日、泣いてる茜になんも言えなかった。
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作者名:結冬 -yuto- | 作成日時:2019年1月19日 14時