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茜｢…A？｣
黙っている私を不思議に思ったのか茜が私の顔を覗き込む。
A｢もうそろそろ暗くなるし、帰る？｣
本当はまだこのまま一緒にいたいけど、今日はこの辺にしないと本当に気持ちが抑えられなくなってしまいそうだった。
茜｢あー、そうだよね、もうだいぶ暗いもんね…｣
なぜか茜が言葉を詰まらせている。なにかあったのかな？
A｢どうかした？｣
茜｢もし、よければなんだけど、今日ここで花火あがるんだ、だから一緒にみたいなって。｣
嫌だったらいいんだけど、と付け加えてそう言ってきた。なにそれ、花火があるなんて知らなかった。そんな素敵な日に私のことを誘ってくれたって思うだけですごくうれしい。
A｢嫌なわけない！みよう！！｣
そう言うと、安心したように笑った。
A｢何時からなの？｣
茜｢8時とかだったはず…｣
8時…。今の時刻は6時。まだ2時間もある。
A｢じゃあ夜ご飯食べる？ここ食堂みたいなとこあったよね？｣
茜｢うん！あの入口付近にあったはず。｣
食堂に向かう。花火たのしみだなぁ。しかも茜と二人きりで見れるなんて、最高の思い出だなぁ。今日はハッピーなことばっかり！
花火のとき、言っちゃおうかな。
もうフラれてもしょうがないよね。言っちゃった方がすっきりするし、フラれたなら今まで通り友達としてがんばっていくしかないし…それでも十分だと思う。伝えないまま後悔したくない。今がいいチャンスだよね。
私は花火のときに茜に告白すると決めた。
ご飯を済ませて、まだ少し時間があったから、観覧車に乗ることにした。
茜｢わぁ、綺麗だね…｣
もうすっかり辺りは暗くなっていて、街の灯りがとても綺麗だった。
A｢すごい景色だね…｣
茜も私も窓に張りつくようにして外を眺めた。
茜｢Aとここに来られて本当によかった。すっごい楽しかったよありがとう！｣
うれしそうな笑顔で言われたらさすがに照れてしまう。
A｢私も楽しかった！誘ってくれてありがとう！｣
茜｢ふふ、どういたしまして。｣
A｢にしても茜があんなに甘えん坊だなんて知らなかったなぁ〜｣
茜｢それは、、Aにだけだよ、、｣ﾎﾞｿｯ
A｢ん？今なんか言った？｣
茜｢ううん！なんでもないよ！！｣
あれ、今なんか言ってたような気がしたんだけど、気のせいかな？
いよいよ花火の時間が迫ってきた。私も緊張が高まっていく。こういうのは、初めて。
私は今から、告白する。
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作者名：結冬 -yuto- | 作成日時：2019年1月19日 14時
