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どういうこと?
A「ほんとに、ゆっかーなの?」
信じられないというか、信じたくないというか。心構えはしていたはずなのに、ゆっかーだとはさすがに思わなくて、動揺してしまった。
菅「ごめん、びっくりするよね。」
長「私も聞いたときは信じられなかったよ〜」
ねるちゃんも本気で言っているみたいだし、ゆっかーが元カノっていうのは本当なんだ、とすぐにわかった。あれ、でもなんかひっかかる...たしか茜は元カノに浮気されて戻ろうとしたけどだめだったから親友になっちゃったって言っていたよね?つまりゆっかーが浮気したってこと?とてもそんな子には見えない。
ゆっかーは私の様子を伺って、なにか気づいたように言ってきた。
菅「茜からなんて聞いたの?」
A「え、っと...」
言っていいのかな、躊躇ってしまう。
長「浮気のこと知ってるんでしょ?」
ねるちゃんがわかったようにそう言った。
私は控えめに頷く。
菅「浮気、ね」
ゆっかーの表情が明らかに曇る。やっぱ、こういうのは言うべきじゃなかったのかな。
長「聞いてAちゃん。ゆっかーはねあかねんのことずっとすきだったんだよ。」
菅「ねる?」
じゃあどうして浮気したの?どうして茜のそばにいてあげなかったの?私は茜の家族でもなんでもないくせに、そんなことばかりが頭を支配した。
A「もう、よくわかんないや。混乱するっていうか...ごめん今日は帰らせて。」
なんとなく続きを聞きたくなくてそう言った。今日だけでどれだけの驚きがあっただろう。全然理解が追いついていないように感じる。
菅「そうだよね、ごめん色々。でも私はもうただの元カノでしかないから、2人のこと応援するよ。」
長「私も!あーでもあかねんがいらないって言った時はもらいにいっちゃうかもね」
A「?」
長「とにかく!!その気持ち大事にしな!頼りないと思うけど相談のるからね」
菅「茜のこと聞きたくなったら私にも頼ってね」
なんかなんでも知ってるみたいだなぁ、この2人。私より全然大人だなと感じる。
A「うん、ありがとう、2人とも。じゃ。」
2人に軽く挨拶をして図書室を出た。廊下はさっきよりも薄暗くなっていた。ほとんどの生徒はもう下校しているだろう。私も帰ろう、今日はスーパーに寄らないと。
玄関で靴を履いて外へ出る。涼しい風が吹いていた。校門に向かって足を進めると、人影が見えた。
誰...?
そこにいたのは、愛佳だった。
愛「待ってたよ。」
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作者名:結冬 -yuto- | 作成日時:2019年1月19日 14時