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A「え、あかね?」
茜「……スー」
やっぱり起きてるわけではなさそう。でもいまたしか、Aすきって言ってたような?…なわけないか。私の聞き間違いかな。幻聴?ついにすきすぎて幻聴が聞こえるようになっちゃったの?笑
A「それがほんとだったらいいのにな」
私の静かな呟きは寝ている茜には届かなかった。
〜
朝
いつの間にか寝てたみたい。横を向くと思ったより近い茜の顔。間近で見ても本当に綺麗。でも寝顔はなんか幼いかも。
そっと頬に触れる。柔らかい。むにむにしてる。かわいい。
そのまま少し引っ張ってみると思いのほか伸びてびっかり。これはたまらん。
茜「…んー」
あーっとやりすぎた。起きちゃう。でももう朝だし起こしちゃおうかな。朝ごはん作ってからの方がいいかな?
そう思ってベッドから慎重に抜け出そうとする。
キュッ
ん?なにかと思って振り向くと寝ぼけ目の茜が私の裾を引っ張っていた。
A「ごめん起こしちゃった?」
茜「ん、どこ、いくの」
A「朝ごはん作ろうと思って。」
茜「やーだ、ここにいて。」
朝になったらもっと甘えん坊さん?すごいかわいいじゃんなに、どうしたの茜。
A「でも今日あそびに行くんでしょ?」
茜「まだ朝だからごろごろするの〜」
もう、仕方ないんだから。
ベッドに戻ればまたぎゅーっと抱きついてくる。
あったかいなぁ茜の体温。
茜「ふふ、Aの体やわらかい〜」
すっごいたのしそうにほっぺをすりすりしてる茜。赤ちゃんみたい。
A「昨日も今日もずいぶん甘えんぼだけどどうしたの?笑」
茜「なんとなくだよなんとなくー」
こういうところは相変わらずかもしれない。
しばらく2人でくっつきながら話したあと、そろそろ出かけようということで準備を始めた。
A「そういえばどこ行くの?」
朝ごはんを食べながら聞いてみると、
茜「Aは行きたいところ、ある?」
え、それは全然考えてなかった、遊びに行くのも急遽決まったことだったし…
A「うーん、特にはないかな?」
茜「じゃあさ!遊園地行かない?」
遊園地か、そういえばここ数年行ってないな。久しぶりにはしゃぎたい気持ちもある。
A「うん!いこ!遊園地!」
茜「やったぁ!」
うれしそう。ほんと今日の茜は子供っぽいっていうか…こんな甘えたさんなんだなって新しい茜を知って、毎日たのしいな、付き合えなくてもこうして友達としていられるだけで私って十分幸せなのかも。
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作者名:結冬 -yuto- | 作成日時:2019年1月19日 14時