あの人は婚約者、あの人は…結ばれない好きな人 2【マレウス・ドラコニア】【ヴィル・シェーンハイト】 (ページ25)

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2ｰ22お互い様ページ25

「ア、アズール？！」

「ベタちゃん先輩何してんの？！！」

「おい！！苦手と言ってる奴に行かせる高さじゃないぞ？！」

隣で3人が色々言っている中、私はアーシェングロットくんの所まで飛んで行った

「は、早く下ろしてください！！落ちてしまったらどうするんですか？！」

「大丈夫よ、私が箒とアーシェングロットくんの両方を浮かせているから落ちる心配はないわ。それより…2人きりで話したくて、いいわよね？」

話すしかないよね？とでも言うように笑顔を向ける姿にアーシェングロットくんは身震いをした

普段はマレウス様の下で従うしかない私も、国へ帰れば令嬢としてはトップに君臨している。脅すことなんて容易い

「話の内容は分かっているでしょう？私、こう見えて根に持つ方なの。私が4年生になる迄に解決したくて」

「…謝罪ならしませんよ」

「結構よ。そんな安い言葉貰ったくらいで許す程寛大じゃないもの。私はロイヤルソードアカデミーの生徒じゃないのよ？やんちゃで、自分勝手で、自分が上に立つためなら躊躇いもなく他の人を蹴落とす。それがナイトレイブンカレッジ、でしょ？私も"一応"ここの生徒なのよ」

私はカリムくんやシルバーくんみたいに優しくて純粋な心なんて持ち合わせていない。

だからこそ、汚い手を使うのならこちらも同じ。先に手を出した方が負けなのよ

私を見下した罰は、ちゃんと与えてあげないと、ね？

「――――さぁ、取引しましょう。アーシェングロットくん」

To Be Continued⏩