あの人は婚約者、あの人は…結ばれない好きな人 2【マレウス・ドラコニア】【ヴィル・シェーンハイト】 (ページ3)

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2ｰ1入学式ページ3

…今日もまた、マレウス様は呼ばれていないらしい

というより、いない

今は迎える準備で寮長と学園長だけだからすぐに分かった

…いやだとしても、一大イベントの入学式に呼ばれていないって逆にどうしたら連絡が耳に入らないんだろう

まあ伝えてない私達寮生も悪いんだろうけど

「おや？ドラコニアくん、どうされました？今日は寮長以外の生徒は休みのはずですが…」

「また連絡来てないのかなって来てみただけです。……それとドラコニア呼びはやめてくださいといつも言ってるでしょう。そろそろグレース呼び慣れてくださいよ」

「あぁ、すみません。お母様から言われた通りに呼んでいたらドラコニアくん呼びの方が馴染んでしまいまして…と言うかまた連絡届いていないんですか？！」

「いないという事はそういう事ですよね、、知らせるのは学園長の仕事じゃないんですか？流石にこれが今年も続くとマレウス様が雷落しますよ」

「それは止めましょう？！…ごほん、確か知らせるのはアズールくんだった気が…」

…またあのメガネの仕業か

「…クソガキが。わかりました。ここは私と副寮長のヴァンルージュが代理として引き受けます。では」

「え、えぇ………何か一瞬物凄い殺意がグレースくんから…まったく最近の子は怖いったらありゃしない」

ほんっっっとにあのクソメガネ腹立つ！！！

私との一件があってから元から連絡があまり来なかったマレウス様の呼ばれる回数がほぼ消えていった

心当たりはそれ以外にない

それ以降はリリア様が出て、もし手が離せない時は私が出ていた

…まったく、何をそんなにねちっこいイタズラをしてくるのよ

…やめよう……心の中で暴言吐いてたらいつかボロが出ちゃう

癒し…癒しが欲しい…ヴィルに会わないと

「……あら？A…なんか不貞腐れてない？どうしたのよ」

「…別に。またマレウス様が呼ばれてなくて代わりに来ただけ」

「…あぁ、あれね。大丈夫よ、今日はぼーっと突っ立って新しい寮生を寮に連れ帰ればいいだけなんだから。私からまた言っておくわよ」

ヴィルはこう言う時頼りになる、正直メガネと面と向かって話すのはまだ無理そうだから助かる

「…うん、ありがとお母さん」

「誰がお母さんよそこはお父さんでしょ」

「いやそっち？ヴィル氏そこは全否定するところでは？？」

To Be Continued⏩