結びの弦 /羽生結弦 (ページ10)

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氷帝の王者 9 ページ10

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酔った勢いで言ってしまった…
ゆづのことが好きってこと

寮に戻ってゆづがベッドに連れてってくれた
酔いがだんだん覚め、意識もちゃんと戻ってきたのを感じベッドから起き上がるとゆづが水を持ってきてくれた

結弦「あ、具合どう？これお水」

麗「まだ少し頭痛いけど意識はある…ありがとう」

受け取った水を全て飲み干す
ゆづはコップを片付けようとリビングに向かっていった

麗「ゆづは本気にしてないのかなぁ…」

告白気味たことを言ったにも関わらずゆづの態度は以前と変わらない
まぁ、そうだよね
トップアスリートなんだからこんなこと言われても本気にしないよね

どんどん悲しい気持ちになり目から涙が出始めた

麗「ふっ…うぅ…つぁ…」

声を殺して泣こうとするが声が漏れる
その声に気がついたゆづが様子を見に来たが私は咄嗟に布団で顔を隠してしまった

結弦「麗？大丈夫…？」

麗「ん、大丈夫…つぁ」

結弦「え、麗？？」

布団を剥ぎ取られ泣いているのがバレてしまった

結弦「………なんで泣いてるの？」

麗「……」

結弦「答えて」

顔を逸らしたが両手が頬に当てられ逃げられなくなった

麗「ゆ……ゆづは、私のこと好きじゃないのかなって…私の事、本気にしてないのかなって…」

結弦「…！あの時起きてたの……？何で寝たふりなんか…」

麗「だって……一応私専属の栄養士だし…あの時もし振られたとしても気まづくならない方法があれだったから……」

すると、優しくゆづの胸の中に包まれた
ほのかな石鹸の臭いがする

結弦「………よかった、それだったらちゃんと言えばよかった…」

優しく抱きしめてくれるゆづの顔を見上げる

結弦「俺も麗の事が好き。麗と一緒にこの先を歩んでいきたいんだ

俺と付き合ってください」

麗「はいっ」

部屋の中は幸せなオーラで1杯だ