復讐と恋とヨングク (ページ2)

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★１５年後ページ2

会場入り口付近に到着して車をおりた。

｢わぁーっ！｣と言う声があがった。

着飾った私は、レッドカーペットの上をぎこちなく歩いている。

カメラのフラッシュが眩しい。

今日は、年末のテレビ局主催のドラマ大賞。

新人女優賞にノミネートされたからだ。

退屈な会場、早く終わって欲しい。

私にとって賞をとれるか？とれないか？は、そんなに重要なことではない。

何か仕事をして、日々生活できればそれでいい。

雨露をしのげてゆっくり眠れる場所、三度の食事がきちんと確保できればそれでいい。

そんなことを言っている訳だから、当然賞なんて貰える訳もなく。

帰り際に、色んな人達から｢残念だったね…｣と、慰めのお声がかかる。

デビューしたばかりの新人なので、その辺は愛想良く。｢ありがとうございます。私の力不足でした。これから、もっともっと努力しますので、よろしくお願いします。｣声をかけてくれた人、一人一人に丁寧に挨拶をした。