穴子、鬣犬に警戒される。３ ページ10
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トレイくんの足はやはり折れていたらしく、全治二週間を言い渡されてしまった。二週間といえば、その中にマジフト大会が含まれる。残念ながら、参加することが出来なくなってしまったトレイくんは申し訳なさそうに眉根を下げていた。トレイくんはハーツラビュルの主力メンバーだったというし、自分という戦力が欠落してしまったこと、選手を選別し直さなければいけないことに罪悪感を抱いているんだろう。
それにしても、普段しっかりしてるリドルくんが階段で足を踏み外すなんて、よっぽどのことがあったのだろうか。
「お大事にね」
「ああ、色々とすまなかったな。俺の怪我が治ったら、何かお礼でもさせてくれ」
「じゃあ、トレイくんの手作りタルトで」
「分かった。たっぷりご馳走してやるから楽しみにしておけよ」
「もちろん」
トレイくんのタルト、美味しいからたのしみだなあ。陸には海にはなかった甘い物が沢山あるから、ケーキを食べたときは感動したっけ。
追想に浸っていると、リドルくんもトレイくんに渡したい物があるとかなんとかで、一緒に部屋を出ることになった。部屋の扉がパタリと音を立てて閉じたとき「あの、」不意に後ろから話しかけられる。
凛としているのに、暗澹を孕み歪んだ声＿＿＿まさかこんなにも自分が怯えられているなんて＿＿＿あのときは切羽詰まっていたからか、そんな様子は見受けられなかった。おれに対する恐怖心は無くなったのかなあなんて期待していたのだけれど。どうやら、それは思い過ごしだったみたいだ。
なるべく怯えさせないように、にこりと笑顔を貼り付けて「なあに？」リドルくんに問う。リドルくんは一呼吸おいて、今度はしっかりと＿＿＿目を合わせて口を開く。
「ご迷惑をおかけしてすみませんでした。A先輩の適切な応急処置が無かったら、トレイの怪我はもっと悪化していたかもしれません」
「リドルくん怪我は無さそうだったしよかった。おれのことは気にしないで、大丈夫だから」
「先輩になんとお礼したらいいか」
おれが大丈夫って言っても、リドルくんの事だから暫く粘るだろうなあ。しかも二年で寮長、こんだけアズールやジェイド達の近くにいればオクタヴィネルがどういう集団なのか、嫌でも理解しているのだろう。
なら、良い機会だ。こんなことを訊いても、特に何かになる訳ではない。けれど、どうしようもなく気になってしまって、訊かずにはいられなかった。
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余談ですが、CM最高でしたね。
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27(にな)(プロフ) - 無名ちゃんさん» 無名ちゃんさん。コメントありがとうございます。はわわ、そう言っていただけで嬉しいです、、、、長ったらしく会話文あまりないので、受けがあまりよくないのかなと考えていたので良かったです涙。励みになりました、、、是非ともご贔屓にお願いします。 (2020年7月18日 19時) (
レス) id: 7dc834a05f (このIDを非表示/違反報告)
無名ちゃん - 初めまして！！コメント失礼します！！あああ、もう文章の表現がお上手というか原作沿いなのにここまで違和感なくオリジナル要素入れられるの尊敬します！！これからも頑張ってください！応援してます！ (2020年7月18日 18時) (レス) id: 760416d1ee (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：27(にな) | 作成日時：2020年7月9日 18時
