食べ物の怨みは恐ろしい。１ ページ2
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「こら！！待ちなさい！！」
「待ちなさいって言われて待つほど、お利口さんな稚魚じゃねーから！」
ピーピーギャーギャー、ウミネコみたいに騒ぎ立てながら、おれを捕まえようと一心不乱になって追いかけるアズール。そんなアズールに捕まらないように走り回りながら、どう捲こうかと小さい脳みそをフル回転させる。
傍から見たら、異様な状況だし何やってんだって感じだよな。通り過ぎていく人達の目はデメキンみたいになっている。そんな目でみないでいただきたい、第一追いかけられている本人も状況を把握できてないんだからな！
「観念しなさい！この生臭ナマズ！」
「ナマズじゃねぇって、おれアナゴだから！しかも生臭いって心外すぎる！」
「そんなことはどうだっていいんですよ！今日という今日は絶ッ対に許しませんからね！」
「おめーはどこの母ちゃんだよ！」
あ"あ"あ"ぁぁ……どうしてこうなった！！
取り敢えず、成り行きを思い出してみることにする。
今日はラウンジのバイトも無かったから、久々に部活に向かおうと荷物を纏めていた。すると「A・サリール！！」といきなり大声で名前を呼ばれて、振り返ってみれば鬼の血相をしたアズールが立っていた。
アズールは二年だから、三年である俺のクラスに顔を出すことは滅多にない。あるとすれば、業務相談や緊急の用事があったときくらい。しかも、いつも冷静沈着なアズールがこんなに声を荒らげるなんて珍しい。目を凝らしてアズールの顔を見ると、茹でダコみたいに真っ赤になっていた。
うわーーーすげえーー美味そう。
ポン酢にしようかな、醤油にしようかな。
アズールが怒っていることは他の生徒からみても、一目瞭然だった。しかし、昼前最後の授業がトレインだったおれは、怒りの矛先が自分に向かっているなんて思いもせずに、ぽやぽやとした頭でアズールの元へ向かおうとする。
くわぁっと一つ欠伸を零したとき「おいA、正気か？」と図体の大きなトレイくんに阻まれてしまった。(まぁ、おれの方がおおきいけど)トレイくんは心配そうな色合いを滲ませた辛色の目でおれを見る。
「なに、トレイくん。おれアズールに呼ばれてんだけど」
なんでそんな顔をするのか、そのときのおれには理解不能だった。なんで引き止める必要があんの？トレイくんに関係なくね。早くアズールと話したいんだけど。それどころか、後に命の恩人になるトレイくんに腹を立てていた。
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27(にな)(プロフ) - 無名ちゃんさん» 無名ちゃんさん。コメントありがとうございます。はわわ、そう言っていただけで嬉しいです、、、、長ったらしく会話文あまりないので、受けがあまりよくないのかなと考えていたので良かったです涙。励みになりました、、、是非ともご贔屓にお願いします。 (2020年7月18日 19時) (
レス) id: 7dc834a05f (このIDを非表示/違反報告)
無名ちゃん - 初めまして！！コメント失礼します！！あああ、もう文章の表現がお上手というか原作沿いなのにここまで違和感なくオリジナル要素入れられるの尊敬します！！これからも頑張ってください！応援してます！ (2020年7月18日 18時) (レス) id: 760416d1ee (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：27(にな) | 作成日時：2020年7月9日 18時
